普段、生きた乳酸菌を手軽にとれる食品としては、はっ酵乳があります。
厚生労働省の省令(乳等省令)によって成分規格が定められており、牛乳の全乳固形分から脂肪分を差引いた残りの成分である「無脂乳固形分」が8.0%以上、「乳酸菌数」が1000万以上/mlと定められています。
はっ酵乳には、腸内でビタミンB群などを作ったり、カルシウムの利用効率を高めたりする作用があることがわかっています。
はっ酵乳の形では、ヨーグルト、乳酸菌飲料、チーズ、バターなど、乳を乳酸菌で発酵したものがよく知られています。
はっ酵乳以外では、漬物、味噌、醤油などの加工品にも乳酸菌が含まれており、食品によって、使われる乳酸菌の種類が決まっています。
乳酸発酵によりつくられた食品には、独特の風味が生まれるとともに、乳酸菌の働きによって保存性に優れ、乳酸発酵によって食べ物は消化吸収されやすい形に変わります。
ただ、乳酸菌は腸内でせいぜい1週間ほどしか生きられず、腸内で増殖・死滅を繰り返し、最後には体外に排泄されます。
また、ストレスや多量の飲酒、あるいは、老化などによっても腸内の善玉菌はどんどん減っていきます。
このため、積極的にできるだけ毎日とるようにしたいものです。
特に、はっ酵乳の代表であるヨーグルトやチーズは、日本人に不足しがちなカルシウム源としても貴重です。
善玉菌のエサとなるガラクトオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、食物繊維を一緒にとるようにするとより効果的です。
そのまま食べるほか工夫して、料理にも上手に取り入れたいものです。
乳酸菌と免疫力との関係