普通の動物病院の診療日記

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shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

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Jul 31, 2005
午後から息抜き

今日はまず朝一番で冷たくなって動かない2,3ヶ月令の子猫を診た。

 

息はしていた。

心臓も動いていた。

だけど体は硬直して硬くなり、今まさに死にかけているところ。

体温は32度まで下がっていた。

近所の人が拾って病院に連れて来られた。

復活したら飼ってもよいとのこと。

体にはノミだらけ。

糞にはマンソン烈頭条虫というサナダ虫の卵も見つかった。

カエルを食べて飢えをしのいでいたのだろう。

 

体を温めて、なんとか静脈にカテーテルを通し、ブドウ糖を点滴していたら自力で頭を上げるようになった。

数時間後、エサを食べるようにまで回復した。

 

そして、僕はまたしてもワンコの「子宮蓄膿症」の手術。

最近、異様に多い、どーしたことだ。

とりあえず、無事に手術を終えて、後をスタッフに任せて家族を連れて1泊の息抜きに出かけた。

明日は休診日。

入院しているわんにゃんの治療はスタッフが代わってくれる。

 

宿でくつろいでビールを飲んでいたらスタッフからメールが入った。

朝の子猫、多少元気が出てきたようだが、なんと両方の大腿骨が折れていたそうだ。

それで餓死寸前だったわけだ。

まず、命を救うこと、麻酔や手術に耐えることができるくらいに回復してくれたら両足の手術かな・・・。

Jul 30, 2005
肥満細胞腫

1122735233763522.jpg肥満細胞腫ってご存知だろうか。

犬や猫の皮膚や皮下、内臓等にできる比較的僕らがよく目にする腫瘍である。

 

「太っていないのに肥満細胞腫ですか〜?」と聞かれることがあるが、太っているという意味の細胞ではない。

 

通常、皮膚に単発で赤く無毛の、そしてドーム状とか木イチゴ状のしこりとして発見される。

 

針を刺して細胞を取って(針生検)して、染色して顕微鏡で観察すればほぼ診断がつく。

 

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Jul 29, 2005
狂犬病という病気について

今日、ワンコをかったことのない飼い主さんに「これからどのような予防が必要ですか?」と聞かれた。

 

いつものように「フィラリア」とか「混合ワクチン」とか、「ノミ・ダニ」とか「狂犬病」について説明した。

「狂犬病ですか〜?」って不振そうな反応。

 

確かにうちに来られる飼い主さんの中で、狂犬病の注射をきちんと受けさせておられる人はどれくらいおられるのだろう・・・。

 

狂犬病・・・、おそらく誰でも一度くらいは耳にされたことのある名前だと思う。

日本ではもう数十年発生がない。

すでに過去の病気、忘れられた病気になりつつあるのだが・・・。

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Jul 28, 2005
ウサギの臼歯削り

1122558548201731.jpg今日は、ウサギくんの臼歯(奥歯)削り。

前歯も切った。

 

ウサギくんたちの飼い主さんならほとんどの方がご存知だと思うけど、ウサギくんたちの歯はどんどん伸びる。

だから、牧草などを与えて歯と歯を削り合わさせていかなければならない。

 

もしもフードがペレットだけとか、生野菜だけとかで、臼歯を削る機会が少なかったら、不正咬合、とか過長歯という状態になってしまう。

 

写真のウサギくんは上顎の右の臼歯が外側に曲がって伸びてしまい、頬の粘膜に食い込んでしまっていた。

下顎の臼歯はまっすぐ上に向かって伸びすぎ、舌にあたって出血させていた。

「食欲がなくなりました。」と言われて来院されることが多いが、食欲がないのではなく、痛みのため食べたいのに食べることができないのである。

ほっておくと餓死する。

 

こうなると全身麻酔をかけて伸びすぎた歯を切ったり削ったりしなければならない。

頑張って歯を削るんだぞ、ウサギくん!

Jul 27, 2005
交通事故と黒い影

午前中の診察中に、「交通事故の猫が来ます!」と、電話を受けたスタッフから声がかかった。

院内に緊張感が走る。

 

「駐車場の私の車の下にいたみたいで、気がつかないでそのまま発進したらこの子がいたんです!」と、一人の女性がぐったりした黒猫を連れてきた。

すでに心臓も止まりかけており、マッサージや人工呼吸をしたけれど助けてあげられなかった。

肋骨骨折、肺挫傷、大腿骨骨折など、ざっと視診・触診でもそれくらいの外傷がわかった。

 

ノラ猫なのか、飼い猫なのかわからない。

炎天下の中、日陰を求めて車の下で寝ていたのだろう。

 

その女性はよほどショックだったようで「ごめんね、ごめんね。」と泣いておられた。

「あなたが悪いわけではないと思いますよ。」と慰めるのだが、しばらくの間泣いて、そのうちしっかりと「ちゃんと葬ってあげようと思います。」と、なきがらを連れて帰られた。

動物を轢いてもそのまま放置する人もいるし、生まれてきた子犬や子猫を捨てたり川に流したり、埋めたりする人もいる世の中で、今日の女性は気の毒ではあるがとても暖かい人だった。

 

僕らにとっては交通事故で運ばれてくる動物はあまり珍しいものではない。

でも、轢いてしまった人、交通事故にあった動物の飼い主さんにとっては一生に一度くらいの経験かもしれない。

もしもそれが自分の大切な動物であったり家族であったりしたら、と考えると改めて交通事故が怖くなる。

猫を外に出さないで〜!と、叫びたくなる一瞬だ。

 

そして、今日一日の診察も終わり、病院を掃除して帰る直前、新人のスタッフが「あら、今、猫が診察室のほうへ走って行きましたよ。黒い猫でした。」と、普通に言った。

「え?」、入院室には黒い猫はいないはずだし、もし、いたとしても脱出できるわけはない。

彼女はうちに入ってまだ1ヶ月で、そんな冗談を言う人でもないし、まったく嘘をついているふうもなく、彼女自身が一番不思議そうな顔をしていた。

まして彼女は今日亡くなった猫が黒い猫だったとは知らなかったはず。

 

僕らは全員で入院室をチェックして、診察室や処置室などを見回ってみた。

でも、何もいなかった。

 

スタッフが見たもの、黒い猫の影、いったい何だったのだろう。

まったく怖くはなかったし、いやな感じもしなかった。

みんなでわいわい言いながら病院を出た。

 

うーん、不思議だ・・・、何だったのかな・・。

 

 

 

 

 

 

 

Jul 26, 2005
膿みの出てこない子宮蓄膿症

1122381032912708.jpg今日の手術も子宮蓄膿症。

 

先日写真で紹介した子宮蓄膿症と、今日の写真は同じ病気であるのだけれど、見た目が全然違っている。

 

そう、前回のは血液のような膿みが陰部から排泄されていた。

下腹部や大腿部がとても汚れていた。

 

でも今回のはまったく膿が出ていない。

 

当然、飼い主さんは子宮に膿が溜まっているなんて思いもよらない。

 

同様に発情から2ヶ月後のことだった。

2,3日で急に元気・食欲がなくなり、おかしいと思われて来院された。

超音波検査と血液検査ですぐに病気がわかり、朝、そのまま入院した。

午前中、点滴をして体のバランスを整え、午後から手術。

 

手術はうまくいったが、今でも点滴をされたまま入院している。

やはり膿の出てこない(閉塞性の)蓄膿症は、飼い主さんにとっては発見しにくい。

 

Jul 25, 2005
おしっこが出にゃい! 尿路閉塞

1122290223465531.jpg今日は比較的多くの飼い主さんが経験しておられるかもしれない病気、尿路閉塞が来ました。

 

カテーテルで尿が抜けたので一安心ですが、にゃんこが一度にこんなにたくさん尿をすることはありません。

膀胱がぱんぱんになっていました。

 

しんどそうな目つきの中に、おしっこを出してもらってほお〜っとした表情が伺えます(笑)。

 

尿路閉塞とは膀胱結石の小さな砂や膀胱炎などでの出血や膿、膀胱の上皮細胞などがおちんちんに詰まってしまい、排尿することができなくなる病気です。

 

若い頃からのオス猫によくみられます。

今まで膀胱炎を起こしたことがあったり、尿結石ができたことのあるオス猫くんは要注意です。

まったくそんな経験もなく突然起こることもあります。

 

猫はなんとか排尿しようと思いますが、詰まっているため排尿できず、何度も何度もトイレにいき排尿姿勢を取ります。

 

体にとっては有害な物質が尿として体外に排泄されなくなるため、尿毒症という状態になっていきます。

 

3日くらい放置されると死亡します。

飼い主さんは「便秘」と間違えて、2,3日様子を見ておられることが多いため、来院時にはすでに重症となっていることが珍しくありません。

 

 

Jul 23, 2005
停留睾丸

1122122437141523.jpgうー、疲れた、今日は忙しかった・・・。

関東地方で地震があったようですが、みなさん大丈夫でしたか?

 

さて、写真は昨日の手術。

オスのワンコの去勢手術なのだが、おちんちんはあるけれど、精巣が見えないですね。

 

通常、生後数週間で陰嚢の中に納まるのですが、中にはお腹の中から出てこない、あるいは出てきてもソケイ部近くの皮下に留まっていることがあります。

片側だけの場合もあるし、両方ともの場合もあります。

 

片側だけでも正常の位置に出ていれば繁殖能力はあるのですが、遺伝的理由から通常は繁殖には使われません。

 

そして腹腔内に残ってしまった場合は、繁殖能力がなくなる程度で、特に急な害はないのですが、将来的に腫瘍化してしまう確立が高くなることがわかっています。

 

この子の場合は両方とも腹腔内に残ってしまっていました。

これは触診や超音波エコーでの検査でわかります。

 

この子の飼い主さんは本当は繁殖希望の方だったのですが、繁殖はあきらめ、将来のことを考えて去勢手術を希望されました。

 

手術は開腹手術になりますが、本日、無事退院して帰って行きました。

 

Jul 22, 2005
とんちゃん、幸せだったよね。

とんちゃん、シーズー、メス、15才4ヶ月。

今日、飼い主さんが来られた。

とんちゃんが5日前に亡くなったと伝えるために。

 

「泣かないつもりだったんですけど。」と言いながら、すでに涙をぽろぽろこぼされながら、「最後は本当にあっけないくらい、あっさり逝ってしまいました。」と。

 

とんちゃん、初診は今から7年前、すでに8才だった。

普通に外耳炎程度の治療からのお付き合いだ。

翌年、眼瞼にできた良性の腫瘤を取る手術。

 

その次の年、とんちゃんが10才になって間もなくのこと、ワクチン接種に来られたとき、いろいろお話を聞いていたらずいぶん飲水量が増えていた。

「ちょっと、おかしいですよ。」ってことで検査をしたら糖尿病になっていた。

太りすぎていたわけでもない、いい加減な飼いかただったわけでもない。

 

飼い主さんは必要な検査を受けられ、慎重に類症鑑別を行い、間違いなく糖尿病と診断した。

それから毎日朝晩インシュリンを注射してもらう日々が始まった。

 

そして数ヵ月後、乳腺に小さなしこりがみつかった。

もう1匹のわんちゃんを乳腺癌で失っておられた飼い主さんは、手術による摘出を希望された。

 

糖尿病の動物の手術はやっかいである。

インシュリンによる治療がうまくいっていなければ、高血糖になっているため化膿をおこしやすく様々な弊害がある。

だけど、飼い主さんは手術を希望された。

 

手術後の病理検査で腫瘍は悪性のものだった。

その後、2度も手術を繰り返し、ようやく再発を見なくなり喜んでいたら、今度は子宮蓄膿症にかかってしまった。

膿混じりの出血による貧血がひどく、手術をするなら輸血は不可欠だった。

飼い主さんのお人柄だろう、お知り合いの40kgものゴールデンレトリバーが供血犬として名乗りをあげてくれた。

手術はうまくいって、すぐに退院できた。

 

10才で糖尿病と乳腺の悪性腫瘍、11才で子宮蓄膿症。

それからの4年間、朝晩のインシュリン注射は欠かせないけれど、本当にうまくいっていた。

 

ここ、1,2ヶ月で急に歳を取ってきた感じだったね。

先週、僕が顔を見たのが最後だったね。

「ああ、そろそろ寿命かな。」と思ったわずか数日後、とんちゃんは逝った。

 

普通のわんちゃんたちの平均寿命まで生きた。

精一杯の治療をやってもらえたからきっと幸せだったと思います。

だから、僕もあまり凹んでいません。

ただ、寂しいだけ。

 

忘れることのできないわんちゃんです。

 

Jul 21, 2005
1円はげ?

1121948176442721.jpg今日来た猫ではないのですが、生後1ヶ月の子ねこにゃんです。

 

飼い主さんのおうちで4兄弟で生まれました。

なぜかこの子だけがやや小さめ。

で、突然、頭に1円はげが!

 

そう、もうわかる方にはお分かりかと思いますが、顕微鏡で周辺の毛を覗くと・・・、うじゃうじゃうじゃと、カビくんたちがいました。

 

真菌性皮膚炎という病気です。

 

数種類の病原性のある真菌(カビ)が知られています。

症状を出さないだけで、実は保菌している猫も多くいます。

 

この子のお母さんも兄弟たちもまったく症状が出ていませんでした。

何かの理由でこの子だけ免疫力が弱かったのか、もしかしたら、お母さんにかわいがられすぎて頭をなでなでされすぎたのか・・・(笑)?

 

飼い主さんにもうつることがあります。

手を洗うことが大切です。

 

この子は塗り薬だけですぐによくなりました。

今は別のおうちにもらわれ行きました。

1ヶ月前の出来事でした。

 

Jul 20, 2005
玉ねぎ中毒

1121852781403694.jpg今日もいろいろありました。

毎日多すぎて書ききれませんが、今日は玉ねぎ中毒について。

 

7才のシーズー、オスのレオくん。以前から時々尿結石で赤いおしっこをしていた。

写真は血液です。

 

今回も飼い主さんは「先生、またおしっこが赤くなりました〜。」と、いつものようににこやかに、おしっこと一緒に連れてこられた。

ところがおしっこの検査をしてみると、血液はほとんど出ていない。

ビリルビンという黄色い色を出すものが多量に出ていた。

 

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Jul 19, 2005
体重注意!肥満症

1121756705814285.jpgアメショーのテルくん、10才。

診察台に付いている体重計を自分で覗き込んでいる(笑)。

げっ、9kg!!

 

テルくーん、もう少しやせなきゃねー。

テルくんの場合BCS(ボディ・コンディション・スコア)が5。

この子の場合、肥満症という病気であり、治療の対象となる。

4で太り気味、3が普通。

2,1で肥満の逆。

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Jul 16, 2005
今日は乳腺腫瘍

1121500078307224.jpg今日も朝から手術をしていた。

今日のは乳腺腫瘍。

写真では右乳腺の一番下側に、大人の拳くらいの大きさの腫瘍ができているのが見えます。

これ以外に、もう一つ4cmくらいの腫瘍ができていました。

 

犬でも猫でもお乳にしこりができたら要注意です。

乳腺にできるしこりの、わんちゃんたちの場合は50%が悪性腫瘍(癌)です。

ねこちゃんたちの場合はなんと80%が癌です。

 

しこりができたと言っても、乳腺炎などで腫れているだけのこともあるし、本当にそれが腫瘍であったとしても悪性か良性かの判定は切り取って病理検査で診てもらわなければわかりません。

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Jul 15, 2005
朝から子宮蓄膿症

1121411097880588.jpg今朝は開院前からやや緊急な手術だった。

子宮蓄膿症だった。

4才ちょっとのゴールデンレトリバー、お産暦なし。

 

3日間もフードを食べず、お尻がこんなに汚れているのに、なまじ元気があったものだから、飼い主さんは下痢の血便だと思って様子をみていたそうである(涙)。

 

内科的な治療法もあるけれど、一般には子宮摘出術をすることが多い。

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Jul 14, 2005
交通事故と優しい人

1121318226809640.jpgこの子の名前はブンタ(仮名)。

ノラ猫である。

1ヶ月前のある日、車にはねられたらしい。

動けなくてじっとしているところを、近所の女性に救われた。

 

各所の打撲と左の大腿骨の複雑骨折だった。

 

その人は2匹の子猫を飼っておられるのだが、治るまで家で世話をするから手術をしてあげて欲しいと言われた。

 

 

 

 

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Jul 13, 2005
歯石取り、心タンポナーゼ、貧血、勉強会

今日(すでに昨日か)の午前中は暇だった。

 

昼からはヨークシャー・テリアくんの歯石取り。

夜は近隣のまじめな動物病院の先生たちとの勉強会が待っていた。

 

午後の診察もやっかいなのは来なくって、さあ、終了っていう間際になって・・・、フィラリアにかかっていた老犬が倒れた。

お腹がパンパンに膨れ、呼吸困難。

腹水を2.5リットルも抜いた。

そして心臓を包む膜と心臓の間に水が溜まっていた。

心臓の近くに針を刺して液体を抜いた。

600mlもあった。

 

その作業中に400gの子猫が輸血のため来院。

一昨日、ひどい貧血で死にかけていた子猫だった。

今日が2度目の輸血。

これをスタッフに任せて、輸血してもらい、なんとか終了。

自力で立ち上がってフードを食べられるまで復活してくれた。

 

近くのスーパーでおにぎりとパンを買ってきて、スタッフみんな立ったまま食べ、勉強会の約束に40分遅れて出席。

スタッフのみんな、よく頑張ってくれた!

 

勉強会を終え、うちに帰り、とりあえずビールを飲んで横になってテレビのニュースを見る。

はあ、もう2時近いじゃん。

寝よっと!

とりあえず、今日は元気です(笑)。

 

Jul 10, 2005
新しい命

1120995605729089.jpg最初の記事が終わってからほっとする間もなく、続いて入ってきたのがこの子だった。

 

昨日、4匹の赤ちゃんを産んだ。

かかりつけの病院でのX-線検査によると5匹いるはずとのこと。

 

しかし、昨夜10時の出産を最後に陣痛はすっかり治まっていた。

 

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4日間の幸せ?

1120993857216371.jpg4日前のこと、体重5kgのわんちゃんが来院した。

乳腺に拳くらいの大きさの腫瘤ができていた。

なんとか歩けるのだが、そのたびに腫瘤は床に擦れ、穴が開き化膿し異臭を放っていた。

レントゲンを取ってみたら、右も左も転移したと思われる腫瘍の陰影像でいっぱいだった。

呼吸もすでに苦しい。

 

こうなっていれば、すでに手術の対象外になる。

腫瘤を摘出しても、寿命を延ばすことはできないから。

 

 

 

 

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診療日記

初めまして。

小さな町の動物病院の獣医師です。

毎日、泣いたり泣かされたり、泣かせたり泣かれたり、いろいろな出来事があります。

営利目的ではありませんので、病院の名前も僕の名前も、町の名前もすべて匿名で日記を書こうと思います。

出てくる動物たちの名前などもすべも偽名です。

だけど、内容は本当のことを正直に書いていこうと思います。

いつまで続くかわからないけれど、どうかよろしくお願いします。