ずいぶん日記をサボっていました(汗)。
今回は小型犬の撓尺骨骨折です。
開業獣医師は動物の骨折によく遭遇します。
多くが交通事故だったり、高いところから落ちたりです。
それらの中で小型犬に多く、やっかいなのが撓尺骨骨折です。
撓尺骨(とうしゃっこつ)というのは前肢の肘から手首までの間の2本の骨(撓骨と尺骨)です。
自転車のカゴから道路に落ちたとか、ソファーから落ちたとか、抱っこしていて床に落としたなどといった比較的簡単な事故で骨折してしまいます。
僕にとってはあまりありがたい骨折ではありません。
小型犬では手首側の関節に近い部分が折れることが多く、プレートを入れるにしても遠位(手首側)に余裕がないためスクリューがたくさんは入りません。
また、骨自体が非常に薄く、髄内ピンを通すことも難しい骨です。
さらには骨に栄養を与える血管も少ないために、治癒に時間がかかります。
別の場所の、厚みがあって柔らかい骨の部位に穴を開け、海綿骨移植をして治癒を促すような処置をしたりもします。
最近、続けて3例も入ってきました。
僕にとっては初めてのことでしたが、一頭が手術後にプレートを留めていたスクリューが緩んでしまい、大学病院にお願いして再手術を受けてもらいました(涙)。
これはいろいろな原因がありますが、結局は僕の手術が下手だったということになりますので、僕自身、とても悔しい思いをするし、飼い主さんにもワンコにもかわいそうな思いをさせることになります。
幸い再手術はうまくいって、今のところ順調です。
まだまだ油断はなりませんが・・・。
小型犬たちは気をつけてくださいね〜♪