普通の動物病院の診療日記

November, 2010
-
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
-
-
-
-
PROFILE
shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

MYALBUM
CATEGORY
RECENT
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
ARCHIVES
LINK
SEARCH
PR




Mar 24, 2007
生命力ニャンコその後

昨年の暮れに書いた「生命力」のニャンコです。

スタッフに引き取られて3ヶ月経ちました。

貧血も次第に回復して、身体も大きくなってきました。

脚のほうはやはり中途半端な部位で切断されてしまっているため、今でもバランスが悪く地面に付いてしまい、出血を繰り返していました。

 

そして先日、スタッフと相談の上、いよいよ断脚をすることにしました。

 

後肢には太い神経があるため、断脚は非常に痛い手術になります。

何種類かの痛み止めを使用しますが、それでもやはり24時間くらいは痛みに耐えなければなりません。

 

助手には飼い主であるスタッフが入りました。

自分の動物の手術となると、普段は平気であっても意外と緊張したり動揺したりするものです。

彼女ももいつも以上に緊張しながら準備をしていました。

 

大腿骨を骨盤から3分の1ほど残して切り、残った筋肉で骨の断端を覆い、再び皮膚を内側から破って出血させないようにします。

手術は無事に終わり、麻酔からも醒めました。

 

最初はかなり痛がっていましたが、今では痛みもほとんどなくなり食事も取れるようになっています。

あとは抜糸しておしまいです。

 

これからは出血することもなく、元気に走り回ってくれることだと思います。

Mar 16, 2007
子宮脱!

猫さんたちの繁殖シーズン真っ盛りですね。

 

昨日、午前中に1匹の猫が来院しました。

飼い主さんは「動物病院なんて初めて」というおじいさんとおばあさんです。

受付のほうで「猫が昨夜お産して2匹生まれたけど、今朝も1匹産んで、そしたら何か変なものが出てきました。後産(胎盤)がくっついているのかもしれんです。」とおっしゃってる声が聞こえていました。

 

順番が来て診察室に入ってこられ、ガムテープで塞いであるダンボールを開けてみると、敷いてあるタオルが血だらけでした。

産後の出血にしては多すぎるし、猫の状態も悪そうだし・・・。

尻尾を持ち上げてみると、10cm弱の肉の塊のようなものがぶら下がっていました。

 

子宮脱です。

お産の途中や前後に発生することがあります。

体内で袋状になっている子宮が裏返って(反転して)膣部から体外に出てしまう病気です。

靴下を反転させたイメージです。

救急疾患です。 

  [続きを読む]
Mar 10, 2007
今夜は大阪です。

午後の診察が終わってから、最終の飛行機で大阪にやってきました。

空港からホテルに着いたのが夜の9時。

ホテル内のお蕎麦屋さんでビールとざるそばを食べ、部屋に戻りました。

現在、部屋で一人、まじめに(笑)飲んでいます。

 

今日も、たくさんの動物たちがやってきました。

朝一番でこぶし大の乳腺腫瘍のワンコ。

手術を薦めましたが、どうされるか後日連絡待ちです。

ワクチン接種や、去勢手術、歯石取り、アレルギーの皮膚炎、おなかの中に野球ボール大の腫瘤のあるワンコも来ました。

 

嘔吐・下痢を呈するひどい腸炎のノラ猫、免疫介在性の皮膚病のワンコ、てんかんのような発作が出始めたワンコ、尿結石のニャンコ、気管虚脱で咳が止まらないワンコなど、それはそれは様々な動物たちがやってきました。

 

明日は内視鏡の勉強をします。

夕方の便で帰ります。

明日はたくさんの獣医師が勉強するために集まってくると思います。

たった、数時間のセミナーのために参加料2万円、田舎者の僕の場合、交通費・宿泊費に5万円くらいかかります。

でも、勉強したい獣医師たちは頑張るのです(ちょっといいカッコしすぎですね・笑)。

ほろ酔いになってきましたので、これで失礼します。

おやすみなさい♪