獣医師になって二十数年、動物の命、飼い主さんの考え方、獣医師や動物看護師のあり方、いろいろ考えさせられる毎日です。
動物が好きで好きで、助けられる命ならなんとかしてあげたくって自分自身が獣医師になってしまいました(笑)。
先日来の試験的開腹の記事は僕の獣医師人生のほんの一瞬の出来事かもしれません。
でも、それを無駄にしないよう、まだ頑張っているワンコのためにも、ワンコと一緒に頑張っている飼い主さんのためにもまだまだやらねばならないことがあると思います。
さて、さて、今日は悲しいけれど素敵な出来事がありました。
8才のウサギさんが亡くなりました。
数年前に毛球症で命を落としかけ、だけど飼い主さんの懸命の介護でみごと復活!
かなり心配性の飼い主さんは僕の病院と縁が切れず(もう、来なくてもいいよって言っても心配だからと定期的に来院されてました)、ほとんど毎週〜毎月健康診断や様子を見せに来ておられました。
この冬くらいから劇的に弱ってきました。
いろいろ調べましたが、基本的には老化だと思います。
次第に弱っていく子を見ながら仕事もできなくなりそうな飼い主さん。
お顔には疲れがどっと溜まっていくのが見えていました。
僕やスタッフの目から見ても飼い主さんの精神的状態が心配される状態でした。
こんな時思います。
僕は獣医師ですから、本来動物の心配だけしていればいいはずですが、どうしても飼い主さんのことまで心配になってしまいます。
とにかくお話しを聞くことにしています。
今日のウサギさんの飼い主さんもそんな中のお一人でした。