普通の動物病院の診療日記

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shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

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Sep 18, 2007
頑張る19才

実は前回の日記から4,5日目のことです。

18才はすごいとか、女は強しとか書いたためでしょうか・・。

 

今度は19才のオスワンコの手術となりました。

 

こちらは以前からうちに来ていたなじみのあるワンコと飼い主さんですが、フィラリアやワクチンにはあまり熱心なほうではなく、気が向いたらとか思いついたらって感じの飼われかたです。

それでも19年も一緒に暮らしておられるので、愛情はたっぷりというお付き合いです。

 

以前から肛門の周辺に小さなできものがあったけれど、数年間ほとんど大きさがかわらず、飼い主さんは切除を希望されずに様子をみられていました。

ところがここ1ヶ月の間に突然増殖をはじめ、小指の先くらいだった腫瘤があっという間に3cmを超え表面から出血まで始めました。

他にも何もなかったところに、同じように出血をする腫瘤が1cmくらいになり、さすがに驚かれた飼い主さんが来院されました。

 

前にも書いたことがありますが、未去勢の老齢犬の肛門には肛門周囲腺腫という良性の腫瘍ができることは珍しくありません。

ただ、悪性の腺癌であることもあるため、やはり切除して去勢するのが望ましいです。

しかも今回は急速に大きくなっているため、悪いものである可能性も高いかもしれません。

 

時々見た目だけで「癌だ」とか「良性だ」とか診断されたという話を聞きますが、それは間違っています。

見た目では良性か悪性かの判断はできません(ある程度の想像はできます)。

今回、仮に悪いものであっても、それが転移してワンコの命を奪うのと、ワンコ本来の寿命が来るのとどちらが早いかわかりません。

ただ、間違いなくもっと大きくなるでしょうから、ワンコがそこを気にして舐めたり、すでにおうちの中に血がついたりして生活に支障をきたし始めているのも間違いありません。

 

手術の方法や麻酔の方法、リスクなどをお話しして、ご家族で相談してきていただくようお話しをしましたが、この飼い主さんもその場で即決でした。

「せんせ、手術して。」・・。

「・・・、はい。」

 

翌日、全身麻酔下での3つの腫瘤摘出と去勢手術はあっけないほど普通に終わり、ワンコは日帰りで退院していきました。

 

しかしこんな日記書くと、今週あたり20才のワンコが来たりして(笑)。

Sep 11, 2007
頑張る18才

高校生の話ではありません。

青春映画の話でもありません。

 

今日の手術は18才のmix老犬、子宮蓄膿症の手術でした。

10日前から陰部より膿様の血液が排泄されており、もう4日も何も食べず、ついに元気がなくなりさすがに来院。

エコーと血液検査ですぐに子宮蓄膿症と診断。

 

さて、どうする?

「手術をお願いします。」ときっぱりその場で頼まれた飼い主さん。

実はこの子は今年の3月にも乳腺腫瘍の手術をしている子でした。

その時がうちでは初診だったんです。

 

「高齢は病気ではない。」と腫瘍科の先生のお言葉を胸に、麻酔をかけ手術に入ります。

 

実際はなんてことなく普通に終わりました。

手術が終わって1時間くらいしたら飼い主さんが面会に来られました。

まだぼーっとしているワンコをさすりながらちょっと泣いておられました。

 

しかし、それから1時間後、18才ワンコはすっくと立ち上がり、僕らに尾を振るくらいの回復を見せました。

さらに先ほどは出してくれと要求し、すたすたと普通に歩いて排尿のための軽いお散歩に出かけてしまいました。

恐るべし18才でした。