普通の動物病院の診療日記

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shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

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Jan 31, 2007
糸状異物に要注意

先日の土曜日のことです。

昼から病院を休んで、ちょっと用事を済ませてから夜の便で大阪へ行くことにしていました。

 

午前中の診療も間もなく終わる頃、一匹の様子のおかしいワンコが来院しました。

2,3日前から嘔吐が続き、食欲も排便もないという主訴でした。

 

背中を曲げた姿勢(背湾姿勢)であまり動きたがらず、じっとして不安そうにきょろきょろしています。

 

嘔吐が止まらず、食べたものや飲んだものをすべて吐いてしまうこと、便も出ていないことなどから、まずは異物などによる消化管の閉塞を疑いました。

レントゲンと血液検査というふうに診断検査をすすめていくと、胃の中には多量の水分が貯留しており、小腸の中にはガスと、ホチキスの針が見えました。

ホチキスの針は尖ったところは内側に折れているため、まずは腸に刺さっているとは考えにくかったのですが、それでも腸を穿孔している可能性も否定できませんでした。

 

胃の中の多量の水分は、液体が胃から小腸に流出できない状態にあることが考えられ、やはり異物の疑いが濃厚ということになりました。

触診しようとしても痛がってお腹に力が入り、うまく診ることができません。

 

結局、数時間点滴をして体内の無機塩類などのバランスを整え、脱水から回復させてから全身麻酔をかけ開腹しました。

 

結果、小腸を4ヶ所、胃を1ヶ所切開し、大腸近くまで繋がっていた細い糸やその糸に絡まっていたホチキスの針、ガーゼのような布(これが小腸に詰まって閉塞を起こさせていました)を取り出しました。

異物を取り出すとすぐに腸の蠕動運動がおこったので、腸はまだまだ元気でした。

 

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Jan 26, 2007
膀胱結石

1169795591916161.jpg尿中にいろいろな成分が出てきて結晶となり、それが固まって石になったもの、それが膀胱内に存在すると膀胱結石です。

同じ成分の結石でも腎臓にあれば腎結石、尿管にあれば尿管結石ですよね。

 

先日手術したメスのワンちゃんは5才。

頻尿と赤色尿を主訴に来院されました。

尿検査をしても尿中に結晶はみつかりませんでした。

 

超音波で腹部を見ると何やら怪しげな物質が膀胱内に存在します。

次いでレントゲンを撮ってみてびっくりでした。

膀胱の中に大量に結石の陰影像が見えました。

 

ストルバイト(リン酸アンモニュウムマグネシュウム)の結石ならフードで溶かすこともできますが、尿検査で結晶も見えないし、何しろ膀胱が石で充満状態。

 

飼い主さんと相談して外科的に取り出すことにしました。

 

そして、取り出したのが写真の結石です。

一度にこれだけ溜まってたのも珍しいですねー。

いったいいつから溜まり始めたものやら・・・。

 

これを結石の化学分析に出して、何の結石かを調べます。

仮に尿検査で結晶が見えていても、その結晶と結石が同じものとは限りません。

 

多くの結石は処方食で再発を防ぐことも可能ですが、そうでないものもあります。

細菌感染も抑えなければなりません。

膀胱の粘膜は炎症と結石による物理的刺激のせいかすっかり肥厚してしまい、分厚くなっていました。

当分、膀胱炎の症状は続くでしょう。

もう少し早い来院が望ましかったですね。

Jan 16, 2007
飼い主さん向け「がん」のセミナー

2007年1月27日(土)、午後2時から4時まで飼い主さん向けのセミナーがあるようです。

家族である動物が、ある日がんになったら?!

ペットオーナーの皆様へ

「あなたの動物をあなたがまもる!!」

というセミナーです。

 

場所は麻布大学。

神奈川県相模原市淵野辺1-17-71

先着200名の無料セミナーです。

主催は日本獣医がん研究会です。

 

http://www.jvcs.jp/menu/menu.htm

 

興味のある方は上記URLを参考にしてみてくださいね。

 

 

Jan 13, 2007
生命力ニャンコその2

先日書いた生命力のニャンコの続きです。

 

スタッフのおうちの家ニャンコになって2週間以上経ちました。

あいかわらず歩こうとするとちぎれた足の断端が床に擦れて痛い思いをしています。

できるなら手術をしようということになりました。

 

今飼育してくれているスタッフが病院いんに連れてきました。

スタッフとはいえ、すでに愛情たっぷりの自分のニャンコです。

朝から緊張いっぱいです。

 

血液検査・・・、まだ貧血が改善されていません。

もしかしたらヘモバルトネラという赤血球に寄生する寄生虫らしき姿も見えました。

手術は延期。

もう少し貧血が改善されてから再びチャレンジすることにしました。

 

現在、元気食欲ともに旺盛、人懐っこく、とってもかわいいニャンコです。

実は何枚も写真を撮りましたが、元気すぎるのと、僕の技術が悪いためブレブレでしたので今回は写真なしです(笑)。

2、3週間ほと治療してもう一度チャレンジする予定です。

Jan 03, 2007
謹賀新年♪

1167793244533261.jpg明けましておめでとうございます。

 

年末から僕は一人暮らしでした。

急患もなく、久しぶりにのんびりした年末年始を過ごしておりました。

 

1月2日に知人宅へ年始のご挨拶に出かけようと思い、まずは夕方、お風呂へ入りました。

風呂からあがってリビングに行くと、うちのネコ野郎が偉そうにソファーに座っていました。

しかも、ブラッシング不足のため、毛がたくさん付いているではありませんか。

 

せっかく風呂に入ったし、知人の家に猫の毛をたくさんつけて行くわけには行かない・・・。

そこで、近くにあったガムテープでネコ野郎の毛をバリっとはがそうとしたら・・・、腰がピキキと・・・。

なんとぎっくり腰になってしまいました(涙)。

この1年で3度目です。

完全に運動不足でなまってるからでしょう。

激痛で動けないし、一人だし・・・。

 

知人に電話して訪問を断りましたが、2時間くらいじっとしていたら多少回復してきたのでもう一度電話して迎えに来てもらいました。

夜にはタクシーで帰宅。

必死で布団に入りましたが、平均よりでかいネコ野郎は平気な顔で腰の上で寝てくれます。

ぎっくり腰をわかっていないようです(笑)。

 

新年早々、ぎっくり腰とは・・・。

あ〜、痛い。

トイレに行くのも必死です。

仕事できるんだろうか・・・(笑)。

 

ということで、いきなり今年が不安になりましたが、どうか今年もよろしくお願いいたします。