普通の動物病院の診療日記

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shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

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Nov 18, 2005
今年はノミが多かった。

1132291875188266.jpg

口臭がするという猫が来院。

 

オス猫で自由外出。

ところが最近口臭がひどく、いつもよだれを流している。

外出もしたがらなくなり、元気がないとのこと。

 

診察台に乗せると、あっという間に黒いぶつぶつが落ちてきた。

ご存知の方も多いとは思うけど・・・。

 

 

 

1132291833920667.jpg

ティッシュに集めて水で濡らすと・・・。

赤茶色にじわっと色がつく。

 

そう、ノミの糞である。

この猫くんは大量のノミに血を吸われ、PCV(Ht)が16%まで下がっていた。

通常の猫たちは32〜45%くらいなので、赤血球の量が1/2以下になってしまってる。

 

飼い主さんはホームセンターに売っているノミ取りの薬を使っておられたのだが、はっきり言って、あれらは効かない。

お金の無駄なので、多少高くても動物病院で扱っているものを使ったほうがいい。

 

貧血の時に、骨髄が頑張って新しい赤血球を作っているかどうか調べてみる。

網状赤血球という若い赤血球がたくさん見つかった。

つまり、この猫くんの貧血は原因さえストップしてあげれば、いずれ赤血球は増えてくれるということ。

再生可能な貧血ということである。

 

ただ、しょっちゅう外出して喧嘩していたらしいこの猫くん、エイズに感染していた。

口内炎は猫たちによく見られる病気だけど、エイズや白血病に関連しておこることが多い。

ほかの猫に感染するし、どこかで子供を作っているだろうから、飼い主さんにはどうか外出させないでとお願いしておいた。

 

今年は気候のせいだろうか、例年になくノミが多かった。

Nov 16, 2005
幼稚園のうさぎ

1132119213388004.jpg今日は近所の幼稚園のウサギを2羽去勢した。

 

幼稚園や小学校などで飼育される動物にはいろいろな問題が付きまとう。

 

金銭的な問題、疫学的な問題、労働力の問題などなど。

 

それでも何とか頑張って、子供たちに愛する心や命の大切さを学ばせようと努力しておられるところも多い。

 

去勢手術自体は簡単な手術ではあるが、幼稚園の子供たちがウサギ君たちの無事な帰りを待っているかと思うとかなり緊張する手術。

Nov 15, 2005
また子宮蓄膿症の季節かなあ?

診察終了間際に、12歳のビーグルがやってきた。

 

とてもかわいい顔なのだが、自力での起立もやっとだった。

嘔吐をし、元気・食欲なし。

飼い主さんは数日様子を見ておられたが、やはりおかしいとのことで来院。

 

血液検査と超音波検査ですぐに子宮蓄膿症が判明。

相当、具合が悪い。

お腹の中に膿が漏れ出している様子。

明日まで待てない様子だった。

すぐに預かって、点滴を始めICU内で酸素を吸わせる。

1時間以上してから、全身麻酔。

案の定、すでに子宮から膿が腹腔内に漏れ出しており、お腹の中は膿だらけだった。

 

それでも無事に手術を終え、飼い主さんに電話する。

今後、腹膜炎に注意しながら治療していく。

今年も春の発情シーズンの1〜2ヵ月後に子宮蓄膿症が続いた。

そして、そろそろ秋の発情シーズンから1〜2ヶ月ほど経つ頃だ。

 

避妊手術をしておらず、産歴がなく、そして6,7才以上のメスワンコの飼い主さんは要注意してください。

まず水をとてもたくさん飲むようになります。

そのうち元気や食欲がなくなります。

あんまり長い間様子を見ないで、なるべく早く病院へ連れて行ってくださいね。

 

Nov 11, 2005
猫はこたつで丸くなると尿閉になる?

尿閉の話題は前にも書いたけど、これから重要な季節なのでもう一度。

この1週間で、オス猫の尿閉(おちんちんに結石とかが詰まってしまい、排尿できなくなる状態)が3匹も来た。

 

1匹は常連さん。

1年間で4回も入院した猛者である。

 

あとの2匹は初体験。

 

どのニャンコたちも尿が出なくなってから1,2日だったので大事には至らなかったが、3日間を越えると命が危なくなる。

何しろ体内の不要なものを尿で排泄することができなくなるから。

いわゆる尿毒症と言う状態になる。

腎臓そのものは悪くないのだが、腎臓より後ろの部分、すなわち膀胱・尿道の結石のせいで腎不全と同じような血液検査の数値になる。

腎後性腎不全と言われる状態である。

何度も何度もトイレに行く。

そのうち嘔吐をし、食欲・元気がなくなる。

ほっておくと死ぬ。

初めての飼い主さんはたいていトイレに行くけどウンチが出ないと言われる。

 

膀胱は岩のようにガチガチになる。

2匹は無麻酔でおちんちんからカテーテルが入り、数日の入院で無事退院。

今日のニャンコは麻酔をかけ、お腹に針を刺し、膀胱から直接尿を抜いた。

膀胱からの圧力がなくなったところでカテーテルを挿入し、排尿させ、膀胱洗浄をしてカテーテルを陰茎包皮に固定。

これで最低2,3日入院して、血液の数値が下がるのと自力排尿ができるのを確認してから退院。

しばらくは抗生剤の治療が必要だし、再発もあるから安心はできない。

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Nov 10, 2005
片側の停留睾丸

1131597403388834.jpg一昨日の写真と似ているけど、別の症例です。

 

6ヶ月の小型犬の去勢でした。

ただ、いつもと違うのは、片側の睾丸が停留睾丸でお腹の中に残ってしまってたことです。

 

6月ごろの日記で、両側の停留睾丸を書いたけど、今回は片方は正常、片方が腹腔内です。

 

正常なほうの睾丸もまだ発育途中ですが、腹腔内に残ったほうは発育不良で、すでに大きさにこれだけ差がでてしまっていました。

 

将来的には繁殖に使うべきではなく、そして、腫瘍化する確立が高くなることから去勢手術を望まれました。

 

Nov 08, 2005
のら猫くんの去勢

1131438482355251.jpg今日の手術はのら猫くんの去勢。

 

こののら猫くんは、猫の飼い主さんの家の近くに住み着いている若い猫でした。

この飼い主さんはオス猫が近くにいることで、と、言うよりも、オス猫が自由にしていることで不幸な子猫やエイズなどの病気を増やしてしまうことをよくご存知でした。

ご自分の飼い猫くんも幼少の頃からいろいろな病気で苦労されておられる方です。

 

「のら猫を捕まえて去勢したいのですが。」と、相談を受けました。

捕まえるのも難しく、なんとか餌でおびき寄せて捕まえることはできそうとのこと。

 

ただ、先日書いた野鳥と同様、どんな病気を持ってるかわからないし、ノミは間違いなく持っているでしょうから、入院中の他の動物に感染させるわけにはいきません。

できたらワクチンを一度でいいから打っておいて、ノミの駆除をして、血液検査で麻酔をかけても大丈夫かを確認してから手術したい・・・。

費用はかかるけれど・・・。

 

でも、この飼い主さん、ワクチン2回、ノミ駆除2回、血液検査、すべて普通の飼い猫と同じにされました。

手術も無事終わり、元気に退院しました。

 

このときにかかった費用についてはここでは書きません。

僕は全額普通にもらってるかもしれないし、半額にしてるかもしれないし、いくらか割引しているかもしれないし、すべて無料にしているかもしれないし。

先日のハヤブサも同じです。

うちのやりかたを書くと他の動物病院にご迷惑がかかったり、動物を保護して頑張っておられるかたにご迷惑がかかったりするかもしれませんから。

 

それぞれの動物病院や、それぞれの飼い主さん、保護された人、みんなそれぞれのお考えがあると思いますし、どれが正しいとか間違っているとかは言えないと思っています。

 

中にはのら猫を捕まえて去勢するのは虐待だと言われる方もおられるかもしれませんね。

 

ですから、あくまでここはできる限り中立的なブログでいたいと思っています。

賛成意見も反対意見も他者に対する誹謗中傷でなければ大歓迎ですよ。

  

ちなみに写真は精巣(睾丸)です。

そして、僕の風邪もほぼ治りそうです。

ご心配していただいた方、ありがとうございました。

Nov 04, 2005
噛み付きワンコの手術 消化器型リンパ腫

よくいる子たちだが、どうしても噛み付いてきて触らせてくれないワンコがいる。

 

もちろん猫くんたちにもいるけれど。

 

そのワンコ、3週間近く嘔吐が続き、飲み食いができなかった。

だけど飼い主さんにも噛み付くため、車にも乗せられず、病院にも連れてくることができなかったそうだ。

次第に弱ってくる。

飼い主さんは何か薬だけでもないかと尋ねられるのだが、病気の原因がわからないので、下手な薬を使うとよけいに悪くなることもあるから慎重にあまり弊害のなさそうな薬を渡していた。

しかし、結局飲ますこともできず、嘔吐もとまらず食欲もない。

 

ワンコが弱ってきたこともあり、飼い主さんがなんとか車に乗せ、抱っこして院内に入り、どうにか採血はできた。

これだけ具合が悪いのに血液検査では大きな異常は見つからなかった。

 

皮下補液をしてみたが、この場合所詮一時しのぎである。

胃、腸に異物が詰まっていたり、あるいはどこかお腹の中に腫瘍ができている可能性が高いような感じがしていた。

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Nov 02, 2005
フクロウもいたりします。

1130892237424558.jpgハヤブサついでに・・・。

 

うちにはフクロウがいます。

もう3年近くなるけれど、主翼の骨折で動けなくなっているところを保護されました。

飢えて骨と皮みたいな状態でした。

本来、県に届け出て保護してもらいますが、年末で行政機関はどこも閉まってました。

 

仕方ないからうちで治療し、骨折の手術をしました。

骨は治癒しましたがリハビリをしてやれる施設がなく、結局、空を飛べないまま居候しています。

病院で野鳥を世話するなら、飼い主さんたちが連れてこられる飼い鳥たちに病気をうつしてはいけません。

羽ジラミやダニ類を駆除し、検便もし、人にもうつるオウム病の検査もし、安全を確かめてから世話しています。

フクロウやその他の野鳥を保護して飼っている病院はたくさんありますが、それなりに大変です。

 

DNA検査でメスということはわかりましたが、年齢は不明。

けっこう、歳だと思われます。

飢える心配もなく、暑さ寒さもしのげ、外敵に襲われる心配もないです。

その代わり、狭いケージの中で暮らすことになりました。

どっちが幸せかわかりませんが、3年前に保護されていなければ100%死んでいたわけです。

今ではすっかり情が移っています(笑)。