普通の動物病院の診療日記

November, 2010
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shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

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昔のお話し 8

スタッフが帰ったあと、家族は僕に気を遣ってくれて一生懸命話しかけてくれました。

子供相手に話しかけるよう、ゆっくり丁寧に簡単な単語を使って僕のことを尋ねたり、自分たちのことを自己紹介したり。

僕も懸命に頭を回転させるのですが、おそらく2割も通じなかったのではないでしょうか。

少なくともこの人たちは自分に敵意や害意はない、これからの2年間、下宿先のご家族としてお世話になることだけは間違いないのでした。

 

しばらくしていると僕の仕事のバートナーとなる人がやってきました。

国の農業省の出先機関となる事務所があるとのことで、これからは彼と一緒に人工授精を広める活動を始めることになっているわけでした。

 

彼もどんどん話しかけてきますが、一般の生活用単語ですらままならないのに、農業用語や獣医学用語など専門用語がどんどん出てくるともうどうにもなりません(涙)。

しばらく僕に話しかけていた彼は「どうやらこいつ言葉がほとんどわからないみたいだ。こりゃどうにもならないなぁ。」と思ったらしく、「また明日。」と言い残して帰ってしまいました。

 

これから本当に仕事なんてできるのかなぁ・・・、ますます不安が・・・。

 

凹んでいては何も始まりません。

翌日からはとりあえず村を歩き回ることにしました。

テレビもなければ新聞もない(一部の家では車のバッテリーを使い小さな白黒テレビを見ることができてはいましたが)、そんな村です。

僕が歩いているとそれはそれは珍しそうに見られます。

外国人なんて生まれて初めて見るっていう人もたくさんいました。

 

1210733247334558.jpg

村は貧しく、子供たちは靴を履いていない子がほとんどですが、明るくきれいな目を持っていました。

最初は僕のことをおっかなびっくりで、なかなか近づいてきませんが、慣れると次々と仲間を呼んで増えてきまました(笑)。

 

残念ながら多くの子供たちにはスペイン語も通じませんでした。

 

 

 

 

 

 

1210733354255735.jpg

その国の原住民たちの言葉が残っており、学校へ行かなければ、また、スペイン語のできる家庭に育たなければスペイン語はわかりません。

 

それでも子供や動物たちにはずいぶん救われたような気がします。

 

早く仕事を始めなければ。

しかし、よく考えてみたら人工授精の道具なんて何一つこの村にはありませんでした。

 

何しろ人工授精なんてまったく知らない人たちがほとんどですから、広めるにしてもどうやればいいんだろう、どう説明すればいいんだろう、という所からのスタートでした(笑)。

2年の間に一度でも実際に人工授精ができるんだろうか、って思うくらいのんびりした時間が流れていくのでした。

 

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この記事への返信
え・・・( ̄▽ ̄;)
人工授精の道具とかも無く?うんとshu先生は
そういう類を用意とかして行かなかった?というか
その団体ではそういう援助もないのですね・・・

この先どうなるのかしら〜・・・
諸説読むみたいにドキドキです〜(笑)
写真の子供達、可愛いですね♪
Posted by mmk | 16:56:35, May 14, 2008
mmkさん、おはようございます。
あはは、そう、人工授精の道具をうっかり日本に忘れてきちゃって・・・、なんてことがあるわけありません(笑)!
日本から自分の聴診器や白衣などは持参してきました。
その他のものについては、何をどこで、どちらの国に準備してもらうか、あるいは準備させるかというのも最初の仕事なんですよ。
子供達、かわいいでしょ♪♪
Posted by shu | 06:32:08, May 15, 2008
いよいよですね!ワクワク!何もないところから始めるのは、大変ですね。でも、子供たちかわいい。目がキラキラしてますね。次も楽しみ!!
shu先生、さっちおばあにゃんは脱水症状で、乳酸リンゲル液を週1で私が打つことにしました。食欲はあるのですが体重が減ってきていて、食べてくれるものを探すのが大変になりました。
注射を明日から一人で打つのでドキドキです!
さっちのために頑張ります!
Posted by さっち | 18:57:54, May 15, 2008
さっちさん、こんばんは。
お、皮下輸液ですか、うまくできましたか?
歳をとってくるといろいろなことが出てくると思いますが、さっちちゃんのために頑張られるんですね。
僕もさっちさんとさっちちゃんを応援してますね。
Posted by shu | 20:27:51, May 16, 2008
先生、応援ありがとうございます。なんとか終わりました(笑)  注射しても吸収が早いので、脱水症状が進んでいるんでしょうか? 輸液120ミリじゃ少ないんでしょうか? 食欲がなくなったら要注意ですね!
Posted by さっち | 22:35:46, May 17, 2008
さっちさん、どきどきでしたね。
でもうまくできたみたいでよかった、よかった。
輸液の量は体重とかその時の脱水状態によって多少変わりますから、そちらの先生に相談してみてくださいね。
Posted by shu | 13:44:49, May 20, 2008


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