普通の動物病院の診療日記

November, 2010
-
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
-
-
-
-
PROFILE
shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

MYALBUM
CATEGORY
RECENT
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
ARCHIVES
LINK
SEARCH
PR




Oct 26, 2007
総合栄養食

動物の総合栄養食って何でしょう。

 

平たく言えばペットフードのことです。

ペットフードですが、おやつや添加物、サプリメントなどではなく、「総合栄養食と水」だけで暮らしていけるペットフードのことです。

 

病院の仕事をしていると、最もよく受ける質問のひとつにペットフードのことがあります。

「どんなフードがいいのですか?」

「お勧めのフードやメーカーはありますか?」

「一日何回与えるのですか?」

「量はどれくらいですか?」

 

など、やっぱり毎日口にするものですし、食べるものというのは健康の基本でもあるわけですから、飼い主さんたちも関心が高いと思います。

 

以前にも書きましたが、最高のフードは栄養学をきちんと勉強された飼い主さんが、その子のために毎日(あるいはまとめて)手作りされるフードかもしれませんね。

愛情たっぷり、栄養満点。

 

でも、やはり多くの飼い主さんが(僕もですが)手作りはなかなか難しい(めんどくさい)と考えておられるようです。

 

そこでお勧めのフードということになると、なかなか簡単に推薦できないというのも現状です。

 

ですが、確実に言えるのは「安いフードはダメ」だと思います。

高いものはそれなりに理由があって、特にたんぱく質の質の良いフードは安く作ることはできないそうです。

 

ペットフードには法的な規制がないため、粗悪なもの、添加物がたくさん入っているものなどほとんど自由に作って売られています。

その中で、フードの袋のどこかに「ペットフード公正取引協議会」という言葉があるフードがあります。

これはペットフード業界が、自主的に決めているもので、原材料とか賞味期限とか原産国などが書いてあります。

そして、分析試験とか給与試験という言葉が書いてあるものもあります。

 

分析試験とはそのフードが「総合栄養食」としてきちんと必要な成分を満たしているかどうかの試験で、これに合格していなければ「総合栄養食」とは言えません。

すなわち、そのフードと水だけではまともに生きていけないということになります。

ただし、成分さえきちんと基準を満たしていれば、どんなたんぱく質を使っていようとかまいません。

 

そこで、次に給与試験というものがあります。

これは実際に動物にある期間、フードを与えて、健康状態などを見て問題がないかどうかを確かめる試験です。

これにも合格しているものがより信用できると言えるでしょう。

 

また、さらにアメリカの基準でAAFCO(アメリカ飼料検査官協会)というものがあり、これはアメリカ製のフードに書いてありますね。

同じく分析試験や給与試験などに合格したフードに対して標記されます。

 

しかし、世の中には悪い人もいるようで、紛らわしい表示を使っていかにも良いフードと思わせるような書き方をしてみたりもあるようです。

上記の試験も本当にきちんとした検査なのかどうか、あくまでも業界が自主的に行っていることなので真実はわかりません。

 

ですが、何も書いてない安物のフードより、少なくとも、「ペットフード公正取引協議会」か「AAFCO」の「分析試験」、できれば「給与試験」に合格しているフードが安心だと言えるでしょう。

残念ながら、きちんとした原材料を使ってあって、ちゃんと上記の試験を受けて合格しているフードは「高い」です・・・。

Oct 23, 2007
久々の東京

20日の土曜日、仕事を終えてから空港へ走り、最終便で東京へ行きました。

その夜は久しぶりの友人たちと飲みました。

友人二人も開業獣医師です。

最近遭遇した珍しい症例の話や難しかった病気の話、同業者の話や飼い主さんの話など、数時間があっという間に経過します。

午前1時にホテルに帰り、一瞬で寝てしまいました。

 

翌日はまじめにセミナー参加です。

大勢の獣医師に混じって勉強します。

面白い内容だったので、前日の睡眠不足と飲みすぎにもまったく眠気は襲ってきませんでした。

 

さて、セミナーも終わり、以前働いていた病院の院長先生たちと続けて飲み会です。

これまた昨夜と同じで午前1時。

同じくホテルであっという間にご就寝です(笑)。

 

月曜日、用事をすませ羽田空港へ。

地元に帰り、現実にもどります(笑)。

 

最近は大阪が多かったので、東京は久しぶりでした。

いやー、都会は疲れます。

人が多くって歩くのもたいへんです(笑)。

でも夜はなかなか楽しかったです(笑)。

田舎にはない華やかさや艶やかさがありました。

 

ということで、今日からまたまじめにお仕事しております。

書き込みしてくださったみなさん、返信が遅くなってしまってごめんなさいでした。

Oct 10, 2007
私は猫エイズウィルス陽性だけど22歳よ♪

今日の夕方、久しぶりに顔を見たニャンコのお話しです。

 

元気も食欲もあるのだけれど、このところよだれが多くなって、フードが食べにくい。

口臭も強くなったかな・・。

 

お口の中をチェックすると、口内炎はまあまあ。

上顎の奥のほうがなんだかくぼんでる。

歯肉も白っぽくて貧血気味。

 

でもね、この子はなんと猫エイズウィルス陽性です。

しかも、年齢不詳だけど少なくとも22歳にはなっています。

 

2年前に元気・食欲を失って、入院して治療しました。

もしかしたらこれが寿命なのかな〜って誰もが思いました。

 

その後ずっと来院がなく・・・。

いきなり今日の来院でした!

「うわー、まだ元気に生きてたんだ!」っていうのが正直な感想です。

 

高齢化の進む中、最近そういう話題を書いていましたが、今日の子には改めて驚かされました。

 

診察が終わって帰るときには僕の呼びかけに「にゃ〜」って答えてくれていました。

耳もほとんど聞こえていないそうですが、僕の表情や口の動きから呼びかけられているのがわかっているんでしょうね。

 

またそのうち会いたいな・・。

Oct 05, 2007
僕の猫まで病院嫌い(笑)

明日から4日ほど休診にして家を空けるため、うちの猫さんを病院に連れてきました。

ペットホテル代わりに病院を使います(公私混同です・笑)。

スタッフが面倒をみてくれます。

 

ついでに健康チェックのため、血液検査してレントゲンも撮りました。

いやー、暴れるわ逃げ回るわで大騒ぎ(笑)。

病院嫌いの猫を飼ってる飼い主さんの気持ちがわかりますねぇ。

 

つい数年前まで病院で暮らしていたとは思えない変貌振りでした。

 

血液検査ではコレステロールが高く、レントゲンでは脂肪がたくさん・・・。

獣医師が飼ってる猫とは思えませんです。