うちの先住ネコくんも老齢になりました。
完全室内飼育で元気よく暮らしています。
さて、老齢期の猫さんたちに最も多い病気と言えば「慢性腎不全」です。
ヒトも40才を越えると、ネフロンという腎臓を構成する単位が毎年1%ずつ死んでいくそうです。
交通事故にも遭わず、感染症にもかからず、室内できちんと暮らしていても腎不全で亡くなる可能性はあります。
飼い主さんたちもいろいろ勉強する方も増えてきました。
毎年、血液検査を受けて病気の早期発見に努めようとする方も多くなりました。
でも意外と忘れられがちなのが尿検査です。
尿検査では血液が混じっていないかとか、pHはどうか、異型細胞は混じっていないかなどなどたくさんの検査がなされます。
特に重要なものに「比重」があります。
慢性腎不全に陥ると、尿の比重が小さくなります。
つまり尿が薄くなります。
特に猫たちは砂漠出身の動物なので、ヒトや犬に比べ少量の水で体に不要なものを効率よく排泄するため、尿が濃いですよね。
その尿が薄くなるということは腎機能が低下し始めているということです。
血液検査でBUN(尿素窒素)やCre(クレアチニン)の異常が見つかった時点で、すでに腎機能の75%が失われていると言われています。
残り25%しかないということです。
つまり、血液検査で腎機能の異常が見つかったときにはすでに病気はかなり進行しているということになります。
すでに多飲多尿などの症状があるはずです。
しかし、尿比重に異常が見られたときはまだ50%は残っているとのことです。
まだ症状は出ていません。
なるべく早く食事療法を開始することで、犬でも猫でも余命がかなり違っていることがわかっています。
老齢になったら定期的な尿検査をススメます。
特に比重を気にかけてくださいね。