今は他県で暮らす友人と久しぶりに電話で話していたら、びっくりするような話を聞きました。
その友人の家には15歳(16,7?)を過ぎた老犬がいます。
数年前から僧帽弁閉鎖不全症という病気を患い、最近では白内障で両目とも見えなくなり、耳もほとんど聞こえません。
自分から歩くこともなく、ほとんど散歩も不要な生活です。
かと言って本人は不幸なわけではなく、ただのんびりと、寝たり起きたりしながらのスローライフを送っている毎日です。
以前は庭に繋がれて飼われていたけれど、さすがに近年、目が見えなくなってからは玄関の中まで入れてもらっていました。
家人が通りかかっても、お客さんが来ても、ぜんぜん気づかずにただのんびりしていたそうです。
ところが一昨日のこと。
家の息子さんが玄関から外に出たとき、扉が少し開いていたのか、ワンコは自分で外に出てしまったようなのです。
友人一家がそれに気づいたときには近所には姿もなく、探したけど見つからなかったそうです。
一晩待ってみたけれど帰ってなかったそうで、友人はもうほとんどあきらめていたそうです。
それでも念のために地元の保健所に電話してみると「ちょうど今、警察から保護犬の連絡がありました。」とのこと。
特徴が似ていたため警察に駆けつけてみると、まさに友人宅の老犬だったそうです。
警察の方に一体どこでどのような状況で保護されたのか尋ねてみると・・・。
なんと、「海で溺れている」犬を漁師さんが発見。
警察に連絡。
警察は管轄外なので消防に連絡。
消防署からレスキュー隊が出動。
老犬を救助。
警察に搬送。
警察で保護。
飼い主(友人)が登場。
という流れだったそうです。
友人宅から海まで数kmはあるでしょう。
交通事故にも遭わず、海まで行き、目が見えないため海に落ちて必死で泳いだんでしょうね。
それにしてもレスキュー隊まで出てくれたそうで、よくぞ助かったものです。
2,3年前に僕が友人宅でその犬を見たときにはすでによぼよぼの老犬でした。
心臓も悪かったのに、まあ、よく泳いで心不全も起こさずに無事だったものです。
遠くなので治療やお見舞いに駆けつけることもできませんが、ほんと驚きました。
運がいいのか悪いのか・・・、複雑ですねぇ。
ちなみに友人は、作り話みたいな老犬の冒険(?)がすっかりつぼにはまったようで、助かってほっとしたんでしょう、「すっげーよな。」って笑いこけていました(笑)。