普通の動物病院の診療日記

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shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

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昔のお話し 1

さっぱり更新できません(涙)。

しかも4月になると動物病院はかなり忙しくなります(泣)。

となると、ますます更新が難しくなりそうな・・・。

何しろ病気についてはきちんと調べてから記事にするので、かなり時間がかかってしまいます。

そこで、しばらくの間、昔話でごまかします(笑)。

 

昔から動物や昆虫が大好きだった僕は、ほんの2年ほど浪人しましたが(笑)何とか獣医学部に入りました。

まあ、勉強よりも遊ぶほうが忙しいタイプの不真面目な学生でした。

学生時代にもっと勉強しておけばよかったと、これまたよくあるタイプの後悔をしています(笑)。

 

将来は漠然とペットのための獣医師になろうと思ってたけど、具体的に自分で開業しようかとか、どこかで働こうなどとは思っていませんでした。

 

そして、これもなんとなく試してみたいけど無理だろうな〜という夢っぽいものがありました。

それが青年海外協力隊というやつでした。

世界の困っている人のために自分の技術や知識が役に立つ・・・、な〜んて、かっこいいのは建前で、実際は自分の力を試したい、限界を知りたいというような感じでした。

 

イメージとしてはアフリカの広大な大地の中で、現地の人々と一緒になって汗水流しながら働いて現地の人々にとっても感謝してもらう・・・(笑)。

しかし過酷な現場で働くためには相当の体力や、どんな逆境にも負けない精神力が必要だろうな、そんなものが自分にはあるのかな・・。

いや、そもそも試験に受かるのかな、いやいやその前に両親や祖父母が許してくれるのかな・・。

帰国してから就職できるのかな・・。

病気になったらどうなるのかな・・。

 

なんて不安とともにますます行ってみたい気持ちが持ち上がってきました。

 

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この記事への返信
あらっ、更新してあるじゃないですか〜。
お仕事忙しいんですねぇ、お察しします。
四月からは狂犬病の予防注射がありますもんね…。
お忙しいこととは存じますが、お体に気をつけてくださいね。

青年海外協力隊、続きが気になります!!
行ったんですか??アフリカですか???
更新楽しみにしています!
Posted by megyu | 18:52:26, Mar 31, 2008
先生、うまいところで話を止めて〜! ワクワクドキドキじゃ〜ないですか(笑) 動物病院は4月から忙しいですよね! お疲れ様です。 ワクテカしながら更新楽しみにしています。 先生のペースでね!
Posted by さっち | 21:38:02, Mar 31, 2008
megyuさん、おはようございます。
はい、たまには更新しなくてはと・・(笑)。
ぼちぼち忙しくなってきました(涙)。
頑張って更新します。

さっちさん、おはようございます。
すいません、うまいところで話を止めちゃいました(笑)。
お心遣いありがとうございます♪
Posted by shu | 08:52:59, Apr 02, 2008
shu先生、はじめまして。知り合いの子猫ちゃん(6ヶ月)がてんかん発作を起すようになり、心配でいろいろ調べていくうちにこちらのブログに辿り着きました。てんかんとワクチン接種に因果関係がありとの情報を知り、ワクチンについて検索していくなかでこちらにきました。10回にわたるワクチンの連載を遅ればせながら拝見し、先生のご見識と獣医さんとしての真摯な姿勢に深く感銘し、先生にぜひ一つご教示いただきたいことがあって書き込ませていただきます。

てんかんの原因を調べるために、MRIやCTなど詳細検査をするにあたって猫ちゃんに麻酔を施す必要がありますが、てんかんの子に麻酔をするのはリスクが高く、飼い主さんのご判断です、と言われてしまい、立ちすくんでしまっています・・・。
麻酔なのでリスクはつきものだと理解しているのですが、てんかんの子の場合にそれが飛躍的に高まるのかどうなのか、そのあたりの情報を持ち合わせていないために、判断を迫られても正直材料がなさ過ぎて困惑するばかりです。麻酔をして万が一のことがあった場合、それを自己責任ということはそうなのでしょうけど、飼い主さんがそれを受け止めるのはあまりに酷過ぎて・・・。

shu先生、やはりてんかんの子の場合、麻酔は相当危険なのでしょうか。麻酔のリスクを避けて、とりあえずてんかんに対して対症的な抗てんかん薬を投与しながらQOLを維持していくことも選択肢だ、と言われているのですが、抗てんかん薬は副作用が強いことも認識しており、また根本原因を突き止めて根治を目指す方が猫ちゃんのためかもしれない、とも思ったり、とにかく、気持ちが揺れ動いている現状です。
先生のご見識からアドバイスいただけると幸甚です。

ご多忙中のことと存じますが、信頼できる方からご助言をいただきたいとの思いで、大変不躾でかつ筋違いな書き込みではございますが、ご助言賜りたく何卒何卒よろしくお願い申し上げます。
Ryu
Posted by Ryu | 03:21:23, Apr 04, 2008
Ryuさん、こんにちは、はじめまして。
たいへんご丁寧な書き込みありがとうございます。
ご心配なお気持ちお察しいたします。
すでにお調べになられておられるかもしれませんが、「犬と猫のてんかん読本」で検索されると日本獣医生命科学大学の長谷川先生という方の非常に有益な情報を見ることができますので、もしもまだなら参考になさってください。

そして麻酔ですが、麻酔薬の種類によってはてんかんが強くなったりするものもあります。
しかし、MRIやCTを受診するほとんどの動物たちは麻酔をかけられています。
そのような設備を持つ病院であれば、当然てんかんの動物に対してより安全な麻酔薬で対応しておられます。

またあとでもう少し追加します。
Posted by shu | 12:27:04, Apr 04, 2008
Ryuさん、失礼しました。

子猫ちゃんが本当にてんかん(突発性てんかん、真性てんかん)なのかを十分に調べてもらってくださいね。
門脈シャントなどの先天性疾患でもてんかん様の発作をよくおこします。
僕の病院ではMRIやCTを持つ施設が近くにないため希望される飼い主さんは深夜に家を出発され何時間もかけて行き、やっとの思いで受診されなければなりません。
そのためすべての動物たちがそのような高度な検査を受けられるわけではありません。
高度な検査を受けずにてんかんの薬(抗痙攣薬)を飲むこともあります。
その場合、一般の病院(僕の病院)でできる検査をクリアして、いよいよ残る原因は頭の中くらいしか考えられなさそうだ、というところまでできる範囲で調べます。
そしてどうしてもMRIのある施設を受診できない、麻酔が怖いと言われる飼い主さんには相談の上てんかんの薬を使います。

「犬と猫のてんかん読本」にも記載がありますが、一般の病院でできる検査だけでも詳しく類似疾患との鑑別診断ができれば、麻酔のリスクを考えて高度検査を受けずに「仮診断」として治療を受けても差し支えはないと思います。
逆に、麻酔をかけるなら、当然しっかりとした検査を受けてからということになります。
いろいろ悩まれることと思いますが、うまくいくように祈っています。
Posted by shu | 14:24:37, Apr 04, 2008
shu先生、お忙しい中貴重なアドバイスありがとうございました。いろいろ調べていたつもりでしたが、長谷川先生のてんかん読本は存じ上げませんでした。拝読し、とても、とっっっっっても参考になりました。と言いますか、これがてんかんの決定版ですね。知りたいほぼすべての情報が網羅されていました。ご紹介ありがとうございました。

当の子猫ちゃんに当てはめて考えてみると・・・
実はこの子は幼いころに拾われてきた子なのです。保護した際に当然獣医さんに見てもらい、血液検査なども行っていて、その際に猫エイズや猫白血病などのてんかんの原因ともなる大きな病気の可能性はないとの診断をいったん受けていました。そして、生後推定6ヶ月くらいにはじめての発作を起こし、驚いた飼い主さんが同じ病院に連れて行って診断を受けたところ、特に以上は見つからず、抗発作薬としてトランキライザーを処方されました。ただこの副作用が結構強く、子猫ちゃんの性格がやや攻撃的に変わってしまったり、一点を見つめたままじっと動かないことが多くなったりと飼い主さんがとても悲しく苦しい思いをされてしまい、病院に相談して薬を止めることにしました(服用していたのはほんの3日くらいです)。その後しばらく何事もなくすごせていたのですが、2ヶ月くらいたってまた前兆(嘔吐や極端な甘えなど)が見られるようになり、2週間ほど前にまた大きな発作が起こってしまい、しかも今度は1日で3回ほど連続して起こったので、今度は違う獣医さんにかかったところ、(どういう診察をしたのかは聞いていないのですが)トキソプラズマ症の疑いを指摘され、そのための血液検査を実施しました。獣医さんからトキソプラズマの人への感染の危険性など通り一遍の説明を受け、飼い主さんの不安はまたかなり高まっていたのですが、結果的に「陰性」で胸を撫で下ろした次第です。
その獣医さんに、さらに詳細なてんかんの原因を調べるためにはMRIやCTがあるが、ただ麻酔はリスクが高く、ましてやてんかんの子の場合は余計に危険なので、やるなら飼い主の判断、リスクを避けるなら、一旦抗てんかん薬投与を始めて、様子を見つつ(この獣医さんの判断の背景には先日の1日で3回の発作がかなり頻度が高い、異常だ、という考えに基づいています)、落ち着いてから麻酔下でのMRIなどを検討して行ってはどうでしょう、と言われているようです。

てんかん読本を読んでいま私が思っているのは、まずMRI検査の前に、血液検査や身体検査、神経学的検査でどこまで今判断ができている状況なのかをもう一度飼い主さんに確認してみようと思ったのと(すいません、僕も所詮伝聞でしかないもので)、あと抗てんかん薬はある程度確度の高い診断を下したあとで開始したほうがいいとあるので、とにかく抗てんかん薬投与からスタートしてみては、というのはちょっと考えたほうがいいかなという点です。

あとは、一通りの検査を経て原因が特定できていないのだとすれば、次に考えるべきが、麻酔のリスクをおしてMRI検査および脳脊髄液検査(ついでに避妊手術も)を行うかどうかですね・・・。
この点はshu先生に教えていただいたようにてんかんであることに十分配慮した麻酔法を取ってもらいながらやっていくことになるのかなと。

すいません、要は結局先生に書いていただいたことと同じことしか言っていないことに今気づきましたが(笑)、書きながら自分の頭の整理になりました。飼い主さんと相談して子猫ちゃんを助けるべく最大の努力をして行きたいと思います。本当に可愛い子なんです・・・。

ありがとうございました。またその後の報告もさせていただきます。あ、上記の僕の記述中に何かおかしなところがあれば追加のご指摘いただけると幸甚です。今後ともよろしくお願いします。

Posted by Ryu | 22:18:48, Apr 05, 2008
Ryuさん、こんにちは。
てんかん読本、とてもよい本です。
僕も飼い主さんにはこれを使用して説明しています。
うまくいくといいですね。
Posted by shu | 16:53:06, Apr 08, 2008


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