普通の動物病院の診療日記

November, 2010
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shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

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避妊手術・去勢手術 4

では、まずおおよその手術の流れから入ってみます。

 

一般的には日本では避妊も去勢も、そして犬でも猫でも生後6ヶ月くらいからできますよ〜と言われることが多いかと思います。

もちろん、大型犬と小型犬などの個体差もあるため、一概には言えません。

体重や発育状態などを個々にかかりつけの先生に診てもらい、そろそろ大丈夫でしょうとなったときに行います。

 

アメリカではシェルターなどで保護されている犬や猫の早期避妊・去勢手術が実施され始め、すでに10年くらいが経過していると思いますが、若い頃に避妊・去勢手術をしたがためのホルモン異常による影響は出ていないとの報告があります。

しかし、ではあと5年、8年歳を取ってからはどうか、との結論にはまだ達していません。

 

また、手術方法も相当多数の子犬や子猫に実施するために、(場所によっては)時間短縮のため、かなり簡単な方法で行われているとアメリカの獣医師に聞いたことがあります。

 

さて、日本での話しに戻りますが、6ヶ月以上のすでに成犬、成猫になっている動物も手術はできますよ。

メリット・デメリットに多少違いは出てきますけれど。

 

まず、病院で避妊・去勢手術を希望すると話されますよね。

あるいは、迷っていることを相談されます。

これから書いていくメリットやデメリットなどを先生と相談し、それでは手術をすることになったとします。

 

日程を決めます。

病院によって若干違いますが、当日の朝、絶食・絶水で連れてきてくださいと言われるところもあるし、家で盗み食いなどをしないよう前日から入院させられるところもあるでしょう。

 

うちでは当日の朝、動物を連れてきてもらい、避妊手術は1泊、去勢手術は日帰りを基本としていますが、これも病院と飼い主さんの飼育環境・ご性格、動物の性格・状態・年齢などによって若干異なります。

 

病院側では手術の日に合わせて器具・機械の準備や滅菌、ダブらないようにスケジュールの調整を行います。

ほぼ毎日手術をしているような病院ではこれらの作業は当たり前のように行われています。

しかし、手術当日のドタキャンは病院にも手術の順番を待っている他の飼い主さんにも大きな迷惑になりますから、飼い主さんたちも絶食や絶水には気をつけてくださいね。

 

そして血液検査を行います。

血液検査は前もって実施することもあるし、手術当日に行うこともあります。

血液検査は大きく血球と生化学の二つに分けて考えます。

 

これは明日、簡単に書きます。

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この記事への返信
ご無沙汰しておりました。
…マジメに通ってれば↓のセミナーにも気づけたのに…(泣)
次回は参加してみようと思います!

猫の避妊手術のことで教えてください。
我が家の姉妹猫(3歳)は、生後6ヶ月で手術をしました。
子宮は残し 卵巣のみしか摘出しませんでした。
そのとき(2年半前)の説明では
 猫には子宮系の病気は少ない
 卵巣が無くなれば、子宮は細く小さくなってしまいまう
 傷も小さく済む
ということでした。
ですが、最近 勉強を進めるにつれ、病気になる確率は低いかもしれませんが、全摘出を進めるようですが…。
今さらですが… やはり、全摘出するべきだったのでしょうか?
それと、サカリがつく前の仔猫と ついた仔猫では、切る大きさも違うのでしょうか?
(3針と4針でした)
Posted by わらび | 16:26:14, Sep 21, 2006
わらびさん、こんにちは。
卵巣だけの摘出と卵巣子宮両方の摘出については、ときどき獣医師の間でも話題になっています。
結論から言うと、犬も猫も卵巣だけの摘出で問題はないですよ、だ、そうです。
卵巣が無くなれば、子宮はいずれ小さくなってしまうそうです。
大学でも卵巣だけの摘出を学生に教えているところもあります。
ごくごく稀に、卵巣の一部が取り残されているような場合や、報告によっては卵巣の細胞が腹腔内で再生をしてしまって、避妊手術後に発情が来てしまったなどというケースがあります。
そのような異常事態がなければ、卵巣だけの摘出で十分ということになります。

サカリのつく前と後で切開の大きさはあまり関係ないと思います。
猫そのものの大きさとか、皮下脂肪のつき方とか、卵巣や子宮の取り出し易さなどによって切開の大きさは変わります。
Posted by shu | 18:29:42, Sep 21, 2006


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