さて、感染した時の年齢によって、予後が大きく変わります。
文献によって多少差はあるものの、おおむね以下のようになります。
いくつかの文献や本から拾ってきたものです。
・新生子期に感染したもの
ほぼ100%が死亡。
あるいは70-100%が持続感染になる。
・離乳期(生後1〜1ヵ月半)に感染したもの
50%が治癒。
・8〜12週齢に感染したもの
30〜50%が持続感染になる。
・4ヶ月齢を超えてから感染したもの
90%が治癒。
・1歳以上の成猫になってから感染したもの
10〜20%未満が持続感染になる。
執筆された年や研究者によって若干の違いはありますが、ほとんどの場合、小さい(若い)頃の感染は致死性が高く、成猫になると90%近くが助かるという結果になっています。
持続感染になってしまった場合、感染後2年で63%が、3.5年で83%が亡くなるという研究報告があります。
持続感染になる前に見つかれば、インターフェロンなどによって免疫力を高める治療を行えるので、少しでも陰転させることができるよう、多くの猫たちがウィルス検査を受けられることが望ましいと思います。
急性感染を乗り越えたものの、残念ながら陰転せずに持続感染期に入った場合、発症するまでは一見健康であるかのように見えます。
しかし、検査では陽性となります。
このような場合はなるべく発症させないようにするため、ストレスを与えない生活をさせるようにしましょう。
特に、妊娠・出産はストレスの面からも、母子感染の面からもやめさせなければなりません。
次回、検査についてもう少し書いてみたいと思います。