普通の動物病院の診療日記

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小さな町の動物病院の獣医師です。

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咬傷と治癒機転1

1148975606086965.jpg

写真については、飼い主さんの許可を得ています。

 

お散歩中にノーリードの中型犬に咬まれた小型ワンコ。

真上から腰をがぶりと咬まれ、反対側にも穴が開いています。

皮膚も大きく裂けています。

 

一番上にかなり深い穴が開いており、このあと皮膚を洗浄して縫ったけど、数日で傷は開き、皮膚は壊死しました。

 

 

1148976934634550.jpg

 

これがそのときの写真。

 

これだけ開くと、もう皮膚を寄せて縫合することはできません。

 

お腹の皮膚をこちらに持ってきて縫う方法もあるのだけど、先日話題にした消毒をしないでラップで巻く方法で治った例です。

 

日ごとによくなっていく過程は明日以降に紹介します。

 

最近、あちこちで話題になっているノーリードですが、僕はやはり反対です。

年に何回かはこの子のような咬傷事件に遭遇しますし、人が咬まれる事件にも遭遇します。

ほとんどのノーリードのわんちゃんの飼い主さんは「うちの子はきちんとしつけがしてあるから咬まない。」と言われますが、そういうワンちゃんが咬んでしまったケースも何度か経験しています。

中には明らかに咬まれたほうが悪いケースもありますが、それでも責任は飼い主さんにあることになっています。

最悪の場合はワンちゃんたちが安楽死というケースもありえます。

 

また、世の中すべての人が犬好きではありませんから、リードのないワンちゃんを見るだけで恐怖心いっぱいになってしまう方がおられることも忘れてはいけません。

特に小さな子供さんを連れた犬の嫌いなお母さんたちは恐怖を感じられるでしょう。

 

逆に、うるさいとか目障りだとかで、仕返しに罪のないワンちゃんたちに毒を飲ませたりする心無い人間もいるわけです。

 

動物たちも人々もみんな幸せになって欲しいものですね。

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この記事への返信
こんばんわ〜〜
私もノーリードは反対です。。。
どんなに躾が出来ていても外での突然のハプニングに
わんこだって対応できない時もあるはずですから・・・

我が家は8わんこですが・・・
わんこ社会にしてみれば群れの一つとして何も変わらないんだと認識してるつもりです
ましてやヒート時や妊娠中・・そしてお産
いつ喧嘩が始ってもおかしくない状況も常にある・・と言う事も
時折我が家の子にご自分のわんこをけしかける飼い主さんに出会います・・・結局その方はご自分のわんこに噛まれてしまいました。。。
もっとわんこの本質を知ってもらいたいな〜などと
素人ながらに思う事があります
では我が家の子が人様に危害を加えないか・・・とたずねられても・・自身はありません
頭数が増えれば増えるほど我が家のわんこ社会は今どうなんだろうか??遠まわしには見ているつもりなんですがね・・
Posted by りえママ | 22:03:22, May 30, 2006
仰るとおりだと思います。
私もノーリードは大反対です。
ノーリードに勝る飼い主になってあげればわんこにとってノーリードはそんなに魅力じゃないと思いますし。
私のいつも行く公園はノーリードだらけです。
うちの子はそんなに社交的ではないほうなので、いきなりノーリードのわんこに寄ってこられるとすごく緊張します。
最近ちょっと問題にもなってるらしいし。
せっかく人もわんこも楽しくお散歩できる公園なのに、そういう人のために公園がわんこ禁止になってしまわないかと危惧しています。
私の知り合いで本気でわんこが怖い人がいます。
そういう人にとってはわんこの大小とかしつけが出来てるとかできてないとか関係ないんですよね。
そういう人にとってノーリードのわんこは脅威以外の何者でもないです。
自分が好きでも怖いと思う人もいるということをわんこを飼っている人だからこそ考えたいですね。
みんなが利用する公共の場所だから、ちょっと周りを見回して思いやりを持てばわかることなのに。。。
同じわんこを飼う人間として悲しくなることが多いこのごろです。
Posted by じゃすみん | 01:41:47, May 31, 2006
ツライです。
咬まれたワンちゃんと飼い主さんの心の傷を思うと、ただひたすら涙・涙です。
Posted by あきべえ | 05:04:03, May 31, 2006
りえママさん、おはようございます。
8わんこ、みんなそれぞれに違う個性を持っていて、それがおもしろくもあり、またたいへんなんでしょうね。
書いておられるとおり、きちんと遠まわしに見なければならないですよね。

じゃすみんさん、おはようございます。
おっしゃるとおり、「思いやり」の一言に尽きると思います。

あきべえさん、おはようございます。
そうです、咬まれたワンちゃんは下手したら命を失うところでした。
大型犬に頭を咬まれて頭蓋骨陥没で亡くなったワンちゃんもいます。

ノーリードについては本当にあちこちで話題になっているし、ノーリードで検索するとびっくりするくらいいろいろなサイトに出会います。
さまざまな意見が飛び交っています。
法律に対してもさまざまな解釈がなされています。

ワンちゃんたちが広い土地で自由に走り回って遊ぶ姿は本当に嬉しそうで、僕も大好きです。
できるならどこででもそうできたらいいな、とさえ思っています。
しかし、最後に被害者になるのがワンちゃんたちであって欲しくないと思っています。

いろいろご意見もあろうかと思いますが、終わりきらないとおもいますので、ノーリードについての議論はこの場ではここまでにしておきたく思います。
どうか、よろしくお願いします。
Posted by shu | 10:29:51, May 31, 2006
初めまして。
もう一年前のことになるんですが、私の実家の犬も同じように他の犬にかまれた事があります。このワンちゃんの傷を見てウチの子とかぶってしまって。。。
ウチの犬はチワワ。相手の犬はアフガン。その子はノーリードではなく、ちゃんとリードを掴んでいたはずの飼い主が、突然走り出したアフガンを制御できず手放したのです。
ウチのチワワは、お腹をガブリとされ、散歩していた私の父が慌てて引き離した為に引きちぎられたようにお腹を持っていかれてしまいました。幸い内臓には達していなかったため命は無事でしたが、今でもお腹に傷跡は残っているし、それ以来走らなくなってしまったし。
飼い主には今でも怒りがおさまりません。あまりにも悲しいできごとです。
Posted by みーよ | 18:34:53, Aug 04, 2006
みーよさん、はじめまして。
ブログ見せていただきました。
たいへんでしたね。
幸い命を奪われること無くほっとしました。
しかし、心に残ってしまう恐怖心はなかなか消えないかもしれませんね。
どうか、お大事になさってください。
Posted by shu | 19:21:25, Aug 04, 2006
相手の犬はおとなし犬でしたが犬種はシュナイダーと思います、海岸を散歩中に飼い犬のシューベル牡15才(トイプードル)が、近ずきざまにガブっとやられ、目に切り傷ができてしまったのですが、大丈夫でしょうか?
Posted by 林 勝春 | 14:28:34, Dec 19, 2007
林さん、はじめまして、こんばんは。
申し訳ありませんが、診なければわかりません。
目とは眼球なのか、その周辺なのか・・・。
痛がっているようでしたら早く病院にかかってあげてくださいね。
特に眼球ならば急いでください。
Posted by shu | 20:07:29, Dec 19, 2007
初めまして。
数日前に「ノーリード 咬傷」で検索してこちらのブログを見つけ、全ての記事を読まさせて頂きました。
大変参考になります。

先月の休日、観光地の広場で愛犬幸多朗(8ヶ月のミニピンです)と遊んでいたらオフリードの大型犬2頭に襲われました。
私は初旅行、相手も旅行者でしたので、右も左もわからないまま大量の出血に気が動転してしまい、泣きながら祈りながら必死で病院を探しました。
相手の犬は2頭とも訓練は受けており普段は従順で穏やかな性格だそうです。
躾ができていたら離してもいいと言う人もいますが、オフリードは躾や犬種にかかわらず絶対にやめてもらいたいと痛感しました。
どんなに訓練の入った犬でも慣れない場所で「呼び」の完璧は有り得ないと思います。
大喜びで跳ねる小さな幸多朗がオモチャに見えたのかもしれません。
病院の先生は診療時間外の飛び込みにも嫌な顔ひとつせず親切に対応してくださり、私が相手に伝えられない怒りや悔しさを代弁してくださいました。
幸多朗の怪我は治療に時間がかかりそうですし、私もまだ相手を許せずにいますが、優しい先生に巡り会えたのがせめてもの救いです。
こちらの画像のワンちゃんを見て、私達のような悲しい思いは繰り返さないで欲しいと願うばかりです。

Posted by 椿 | 13:12:18, Apr 07, 2008
椿さん、はじめまして、こんにちは。
全部の記事を読んでいただいたとのこと(驚)、ありがとうございます。
たいへんな目に遭われましたね。
思えばこの日記を書いてからも咬傷事件は何例かありました。
人を咬んだわんちゃんもいました。
常識は時として破ることもありますが、良識だけはしっかりと持って生きたいと思います。
Posted by shu | 18:42:42, Apr 08, 2008


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