時々来院するでべそのワンちゃん。
でもヒトで言うところのでべそではない。
意外とでべそだと思っておられる方も多い。
臍(さい)ヘルニアという。
本来ふさがるはずのへその穴がふさがらず、腹腔内の穴近くにある脂肪が皮下に飛び出している状態。
ヘルニアというと椎間板ヘルニアが有名だけど、ヘルニアは体のいろいろな部位に起こる。
簡単に言うと、穴や隙間から何かが飛び出している状態のことである。
臍ヘルニアは指先ほどの穴が開いていて、指で押さえると脂肪がお腹の中に戻ることができる軽症例がほとんど。
上の写真はいつもは簡単に戻せていた脂肪が戻らなくなったと来院。
避妊手術のついでに治した。
5,6mmの脂肪の塊が穴の出入り口に詰まってしまい、血行障害を起こして紫色になったいた。
さて、左の写真は、小さいころからやや大きめのヘルニアがあった。
ある日突然このようにパンパンになってしまったと来院。
これは小腸が飛び出しており、戻れなくなった症例。
放置すると当然血行障害で小腸が壊死してちぎれてしまう。
でべそのワンちゃん、ちょっと注意が必要です。