普通の動物病院の診療日記

November, 2010
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shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

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今日は手術中止でした。

今日も腫瘍切除予定のワンコがいた。

 

そして、麻酔をかける前に血液検査をした。

肝臓や腎臓に異常があったら、当然、麻酔をかけることのリスクが高くなる。

 

今日の麻酔前のワンコの血液検査をしたら・・・、腎臓の数値、BUNとCreがやや高かった。

そして追加検査をすると、慢性腎不全らしいことがわかった。

ワンコは9才。

普段は元気で食欲もあり、健康そのものに見える。

まったく症状は出ていなかった。

だけど、腎不全のごく初期ということ。

 

手術は延期。

点滴して数値がどれくらいまで下がるかを確かめるために入院した。

 

もしも、今日、腫瘍の手術を予定していなかったら、ごく初期の腎不全は気がつかないでおられただろう。

もう少し経過すると、水を飲む量が増えてくる。

尿の量も増えてくる。

どんどん症状が進むと、嘔吐が出たり痩せてきたり、元気がなくなったりしてくる。

そうなってから来院されるケースが多い。

 

あるフードメーカーの研究では、初期に見つかった腎不全や心不全に対して、食事療法などの初期治療を開始した場合と、ずっと後になってから治療を開始した場合では、動物の寿命がかなり違うことがわかっている。

 

今日のワンコはラッキーだったと言うべきなのかな。

腎不全になっていること自体はアンラッキーなんだよね。

でも気付かなければ、寿命は短くなっていただろう。

 

7、8才を過ぎたら、年に1回くらいは血液検査をしたほうがいいと思う。

僕も毎年、簡単な人間ドッグを受けているもんね。

胃カメラも飲んでいるよ。

 

動物だって同じこと。

 

※5日の日記、数件のコメントをいただいているのに、コメントが1件しかないように表示されていますね。

何故かな・・・?

 

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この記事への返信
げげ、投稿後に見たらコメントがちゃんと5件と表示されてます!
変だな〜、でもまあいいや(笑)。
Posted by shu | 21:58:22, Oct 07, 2005
こんにちは。いつも読ませてもらっています。
うちの犬は、何かのついでにやってもらった尿検査と、避妊手術前の血液検査でひっかったことがあります。
膝蓋骨の脱臼もありますが、ドッグランで走っている姿を見る限り、健康優良犬そのものです。
どんな元気なワンコでも定期検診は受けたほうがいいですね。

Posted by あきべえ | 07:45:32, Oct 08, 2005
あきべえさん、僕もよく読ませていただいています。
なるべく定期検診は受けたほうが良いと思いますよ。
問診、触診、視診、聴診、一般的な血液検査や尿検査などをしてもらえばよいと思います。
理想的には人間と同様、心電図から内視鏡、すべてができればよいのですが、なかなか現実的には費用的にもたいへんですし、健康診断のために全身麻酔をかけるというのも難しいですよね。

また、ワクチンを接種に来られたときなど、聴診器でごく初期の心音の異常に気づいたり、乳腺の腫瘍を発見したりすることもよくあることですよ。
Posted by shu | 10:32:16, Oct 08, 2005
先生。トラは腎臓が悪くて死んじゃったんです。
気づいたときには「あと1週間の命」って言われて。
それでも、トラは6週間がんばってくれました。
今思い出しても、悲しくなります。
早いうちに見つければ、寿命が違ってくるんですね。
つつじとマリーには医学の発展した今、少しでも長生きしてほしいので健康には注意していきたいです。
Posted by まきっころ | 16:56:00, Oct 08, 2005
まきっころさん、こんばんは。
返信が遅れて申し訳ありませんでした。

そうですか、トラくんは腎不全だったのですか。
慢性腎不全は今でもニャンコたちの死因のトップにあります。
早く見つかれば食事療法などで、病気の進行を遅らせることができますから。
また、ある獣医大の大学病院では腎臓移植もしておられます。
まだまだ僕にできる治療ではありませんが、慢性腎不全も治すことができる可能性のある病気になりつつあります。
Posted by shu | 21:43:57, Oct 10, 2005
先生 こんにちは。
先生のブログへお邪魔したのがきっかけで私もブログ始めました。
パソコンはいまいち得意じゃないし、人見知りが強くてHPなんて考えられなかったのに・・・。です。

以前、17年そばにいた、さび猫「ふゆ」は慢性腎不全で亡くなりました。
その2年前に16年そばにいたキジトラ「なつ」が突然亡くなったのがきっかけで、ふゆは健康診断に連れて行かれ・・・亡くなる一年半ほど前からは自宅で皮下点滴をするのが日課になっていました。
それまでほとんど、獣医さんにお世話になることは、ありませんでした。
おかげでふゆはゆったりと時を過ごし、静かにやすらかに亡くなりました。

ちなみに、今のうちの主治医は、その時の獣医さんですが、いつも患者さんがいっぱいで、一人で「髪振り乱して悪戦苦闘よ」と頑張ってる女医さんです。(^^♪  今は助手の女医さんがきて二人でかな?
患者の通院のストレスとか費用のこととか考えて、家族に出来ることは出来るだけ家族にさせてくださいます。ありがたいと思っています。



Posted by ふーちゃ | 11:26:20, Oct 11, 2005
ふーちゃさん、こんばんは。
おお、本当だ、ブログ始められたんですね。
ふーちゃさんのとこの主治医獣医さん、よい先生ですね!
書いておられるように慢性腎不全や糖尿病など、飼い主さんがご自宅で治療できる(しなければならないものも含めて)病気はたくさんあるし、動物にとって毎日注射に来院させられるとか、入院するというのは決して嬉しいはずはありませんよね。

こうしていろいろな方に書き込みしていただくと、あらためて飼い主さんたちが獣医師に求めておられることが再認識できます。
勉強になります。
人は十人十色ですから、万人に好かれることは無理です。
お互いに信頼し合えれば一番いいですね。
Posted by shu | 21:37:52, Oct 11, 2005


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