「イルカの群れの助けでサメの襲撃を免れた」という体験談が報じられた。これは05年の10月末にニュージーランド北島のワンガレイ海岸沖で起きた出来事で、この不思議な体験をした海難救助隊員は「サメの存在を海岸の遊泳者に知ってもらうために地元紙などの取材に応じた。
この海難救助隊員は自分の娘ら少女3人と一緒に海岸100メートル沖で泳いでいた。そのうちイルカ1頭が近づき、目の前で潜った。
よく目を凝らしてみると体長3メートルほどの灰色のサメが自分たちの周囲を旋回しているのが見えた。しかし、そこにイルカの群れが現れて、4人を取り囲むように40分あまり一緒に泳ぎ、サメの襲撃から守ってくれたという。
イルカが人間を助けるという不思議な体験。実は他にも例があるという。
偶然か意図的かは別として、結果的にイルカは人に対して好意的であるといえる。人間も、イルカに対して好意的に接することが多く、”やさしい動物”としてのイメージが定着している。
イルカセラピーと呼ばれる動物介在療法にも注目が集まっており、動物のもつ癒し効果が期待されている。
その一方で、野生のイルカには近づかないほうがいいとする考え方もある。最近の研究では野生のイルカが子供や小型のイルカを殺すなどの例が見つかっており、殺し屋のイメージすら出てきていると言う。
イルカと一緒に泳げる観光ツアーが人気を集めているが、エサを求めるイルカに手を噛まれたり、ぶつかられたなどの被害報告も出ている。飼育された動物と野生の動物は同じように考えてはいけないようだ。
とはいえ、野生のイルカに助けられたという報告が数多くあるのも事実。是非一度イルカ本人(人?)に真相を聞いてみたいものです。