その名の通り、全身がまっ白なシロフクロウ。
これは彼らが雪に被われるような環境に暮らすことに由来している。
つまりは保護色だ。さらに脚には豊な羽があり、寒さに負けないよう、やはり寒地での生活に適応した体のつくりになっている。
一般にフクロウの仲間は擬人化されて、キャラクターとして登場することが多い。
それは彼ら独特の特徴にあるといえるだろう。目が並んでつき、瞼があり、
頭が大きい。鳥類の中でも独特なそうした特徴が、彼らを一風変った存在に
している。
目をつぶる姿、首をまわす仕草と様々な表情をもっているのだ。
そのキャラクターがあってか、映画にまで登場している。
「ハリー・ポッターと賢者の石」に。
北極圏などに広く分布し、その一部がまれに北海道にもやって
くるというシロフクロウ。
このフクロウやミミズクの仲間は、両目が顔の正面についているので、鳥類の中でも独特の雰囲気をもっている。
この目の構造はだてではなく、これにより獲物を捕らえるときの距離を、正確に測定することができるという。
夜行性の種類では耳もよく発達し、闇夜でも獲物の動きを知る
ことができる。
わずかな明かりを頼りに、音を立てずに獲物に
忍び寄り、鋭い大きな爪で一気に襲い掛かるという狩りを
するのである。
このフクロウの仲間は、またその仕草がなんともいえない。
目をつぶってみたり、口を開けてみたり、首をまわしてみたり、実に多彩な表情をもった鳥類であるといえるだろう。
これはこの仲間の目の構造が、独特な点にも起因する。
フクロウの仲間は鳥の仲間では珍しく、上瞼をもっているので
ある。
おまけに先にふれたように両目とも、正面を見据えるようにして並ぶ。
さらに鳥の仲間としては、頭部がかなり大きめである。
これが我々人間にとって、彼らを親しみやすいものにしている。
紹介するシロフクロウは、全長は50から60cm程度。
オスは本当に雪のように全身がまっ白で、メスや若鳥では
顔や胸部を除いて黒褐色の斑が入る。これは他のフクロウでは
みられない特徴である。
白を基調とした体色は、雪の中で暮らす彼らにとっては保護色の役割をする。
また寒い地方で暮らしているための体温保持のため、脚は指先まで羽毛で被われている。
これにより激寒の地で暮らしていくことができるのだ。
フクロウの仲間は、木のうろなどで暮らす仲間も多いが、
シロフクロウは他の仲間と異なり、木の少ない開けた土地で
暮らしている。
また夜間に行動する種類が多いこの仲間の中では、明るい時間に活動する習性をもっている点でも異なっている。
繁殖地ではレミングというネズミの仲間を主に食べ、その他
ウサギ類、鳥類なども捕食する。
今回の主役のシロフクロウだが、ひとつの映画の上映によっても、人気を呼んでいるようだ。
「ハリー・ポッターと賢者の石」である。
その役柄は主人公にプレゼントされたもののようで、手紙の配達人という設定である。ポッターにとってはなくてはならぬ存在であるようで、役者としてもそのキャラクターも一流のようです。