アレルギー傾向にある子供は、ネコと一緒に生活した方が、良いという研究が英国の権威ある
医学雑誌で発表されました。
(The Lancet Vol. 357, March 10, 2001, pp. 752-756)
バージニア大学のアレルギーの専門家、Thomas Platts-Mills先生とその共同研究者たちが、226人の学校に通う子供の抗体を測定して、子供たちの家で測定されたチリダニとネコの抗原の関係を調べました。
驚くべきことに、
ネコの抗原に中程度にさらされている子供より、大変多くさらされている子供のIgEのレベルの方が低いことを発見しました。IgEは、アレルギー反応や喘息を誘発するものです。ネコの抗原にさらされている子供では、IgGの産生が増加していました。
IgGは、ひどい炎症反応を引き出さないかわりに、免疫寛容(ある刺激に対して耐える力または感受性をよりすくなくする体の免疫能力)を強くするように働くものです。
このアレルギーに対する「ネコのワクチン効果」の研究は、Lancet (3月10日)で発表されたもので、ネコのいない家庭よりも、ネコと一緒に生活している子供の方が、動物に対してアレルギー反応が起こりにくいということが証明されました。そして、この結果から、家庭でいっしょに生活している動物によって、喘息になる可能性が低くなることが考えられています。