地中にトンネルを掘り壮大な地底王国を作るモグラ。名前は確かに有名なのだが、実際にその姿を見たことがある人は少ないのではないだろうか。
モグラは食虫目に属する小動物で、ミミズやイモムシなどの地中に生活している虫を餌としている。
そんなモグラは、日の光にあたると死んでしまうと言われてきたが、本当なのだろうか。やっぱり地底生活者に太陽光線は刺激が強すぎるのだろうか?
モグラの仲間がトンネルを上手に掘るというのは良く知られているが、一日に50m以上は軽くトンネルを掘ってしまうと言うから、その能力と勤勉さには驚かされる。当然それだけの重労働を支えるためには、それに見合ったカロリーが必要で、モグラは1日に自分の体重とほぼ同じくらいの餌を摂取する必要がある。
そして研究によれば、5時間くらい餌が見つからないと餓死すると言われている。
つまり、モグラが地上に出てきて死亡するのは、太陽光線にあたったからではなくミミズなどの餌が見つからないために餓死してしまうからなのである。
トンネルを掘るエネルギーを採るために餌を食べ、その餌を探すためにトンネルを掘る。トンネル工事がそんなに重労働ならば動かずにじっとしていれば腹も減るまいと思うのは人間の浅墓さだろうか。