のっけから結論を言います。
数あるドッグフードの中にはお世辞にも「安全」とは言いようの無い粗悪なものが存在しています。
ドッグフードだけではありませんが、全てのペットフードにおいて「安全か?」という疑問に対して自信を持って「安全です」と言えないのが悲しい現実なのです。
『ペットフードの中身は?』で詳しく説明しますが、原材料や製造方法を信用できない以上、
- 「栄養満点」
- 「○○成分配合」
- 「○○の定める栄養基準をクリアしています」
- 「保存料無添加」
などと表示されていても、残念ながらそのフードを信用する為の判断材料にはならないのです。
犬や猫が必要とする栄養の研究を重ね、いろいろな試験を繰り返して製造されて来たものが「総合栄養食」であると信じて来た方々にとっては、「ペットフードが安全とは限らない」という話は信じがたいものかもしれません。
そもそもペットフードというものの世界的な見解は「人間が食べることの出来ない部位、個体を再利用するためのもの...」というレベルなのです。
世界中では食べるものさえも無く、餓死してゆく子供たちが沢山いる中で、「ペットごときに良いものを食わせるなんてどうにかしてる」という人が大勢いるのです。
私たちはつい「飼い主目線」でばかりものを見てしまいがちですが、世界中を見渡すとペットには全く興味が無い人がとても多いことをまず理解していなければなりません。
そしてペットフードというものは、地球環境の汚染を防ぐための「命のリサイクル」と称され、廃棄物処理場としての重要な役割があることも知っておかなければならないでしょう。
それらを理解し、ペットフードについて疑問を感じている獣医さんも実はけっこう多いでのす。
岐阜県多治見市のとよおか動物病院の校條均先生のコメント。
引用:
『アレルギーは食べ物からきていることがかなりあります。
悪いフードは本当に悪いですよ。
その子の体質によって合う合わないはあると思うんですけど、皮膚病の原因とか消化器系の病気の原因をつくっているものもあります。
とくに安売りの粗悪品とかはかなり身体に悪い。また、猫用のキャットフードには重金属の汚染すらある。』
『ペットの命を守る『著・坂本徹也(ハート出版)より』
確かに、ペットフードの普及に比例して、
- 関節が悪い
- 心臓が弱い
- 肝臓が悪い
- 皮膚病がひどい
- アレルギー
- ガン
など様々な疾患を持っているペット達がものすごく増えてきているのは事実なのです。
ただ、いくら粗悪なペットフードでも、食べた瞬間即死亡するほど危険なペットフードを製造する企業など皆無です。
でも、長い間食べ続けることにより、皮膚病になったり、アレルギーが出たり、腎臓が蝕まれたり、子供が産めなかったり、ガンになったりと少しづつ蓄積された有害物質の毒素がにじみ出てくるのです。
そして、その子孫たちが親から受け継いでしまった「好ましくない弊害」を抱えながら生きて行くことすらあるのです。
このことは、熊本県の「総合病院ペットセンター名越」の名越公曠院長のコメントからもうかがえます。
引用:
総合病院ペットセンター名越は、過去55年、10万例以上に渡る症例の約50%以上が不適切な食事が原因で起きていると診断しています。 『総合病院ペットセンター名越 楽天市場より』
このように、皆さんが思っている以上にペットフードが原因だと思われる病気や障害が毎年報告されているのです。
いかに慎重にフードを選ばなければならいかお分かりでしょう。
もちろん全ての原因がフードだとは言えません。
ハウスダストから水や土の環境汚染・ストレスなど数えればきりが無いくらいゴロゴロと体を蝕む原因はあります。
しかし口から入れる物、つまり「食べ物」ほど動物たちの体をダイレクトに痛めつけるものは無いと考えられます。