『オバケのQ太郎』という名作漫画がある。
作者は戦後を代表する漫画家の一人、いや二人の藤子不二雄だ。
私は藤子・F・不二雄大全集でこのオバQと続編の『新オバケのQ太郎』を
全巻揃えて読んだのだが、正直言って最初の頃は大して面白くない。
しかし、ドロンパが出てくるあたりから俄然面白くなってくる。
ドロンパというのはアメリカから来たオバケで、Q太郎が居候している
大原家の隣の、神成さんの家に居候している。人間外の存在が
一般家庭に居候するのは藤子作品の基本だ。
ドロンパは皮肉屋で意地が悪いが、実は優しい一面を持っているという
魅力的なキャラクターだ。今風の言葉を使うなら、ツンデレと言っていいだろう。
私はこのドロンパにすっかり心奪われてしまった。