この猫くんはある日突然動けなくなりました。
前日まで元気いっぱいで走り回っていたのにと、飼い主さんもまったく不思議そうでした。
見た感じでは首が痛そう・・。
レントゲンを撮ってみたけどはっきりしない・・。
2,3日痛み止めなどで様子をみましたが結局僕ではわからず、大学病院を受診してもらいました。
結果は頚椎の亜脱臼(涙)。
ギブスで首を固定されて帰ってきました。
しかし、首が痛いためほとんど動かせず食事が摂れませんでした。
注射器やスポイトで流動食を与えてもらうことにしていましたが、飼い主さんにはどうにも難しくてできないとのことでした。
そこで、沈静をかけてから栄養カテーテルを鼻の穴から胃に通します。
鼻の上と額に糸をかけてカテーテルがずれないように結びます。
写真のように注射器で流動食を与えます。
嘔吐して胃からカテーテルが出てしまうこともありますが、とりあえずは飼い主さんも猫くんも大きなストレスを感じないで食事を与えることができます。
カテーテルが細いため、薄い流動食しか通らないのが欠点です。
他には顎の皮膚を切って食道からカテーテルを挿入して胃まで入れることもあります。
これはもっと太いカテーテルを入れることができます。
猫たちは3日間くらい食事を摂らないと脂肪肝から肝不全をおこすことがあるので、どうしても食べさせなければならない時、このような方法もよく使います。