先月末に骨折したワンコが来院しました。
前肢が折れていました。
なんと原因は他の犬に咬み付かれたためでした。
首輪のついた犬が突然そのお宅の中に入ってきて、リードで繋がれているそのワンコを襲いました。
老齢だし、リードで繋がれているし、勝負にならず、結局前肢の太い骨が折れるほどの力で咬まれました。
当然手術が必要となりました。
老齢での骨折は、若いワンコほど早く治るわけもなく、おそらく少なくとも2,3ヶ月はかかるでしょう。
飼い主さんご一家は、現在、そのワンコのわずかなこと(包帯がずれたとか、今後のリハビリなどなど)に対しても非常に神経質になっておられ、咬まれたワンコはもちろん、ご家族の方々もある意味パニックになっておられます。
目撃情報などから、咬んだほうの犬の飼い主さんと連絡が取れたそうで、治療費などについて交渉中だそうです。
また、昨日は首を咬まれたコーギーくんが来院しました。
彼はもともと僕らに対しても咬み付いてくる子なのですが、今回はノーリードの犬が庭に入ってきて、背中側から首を咬んだそうです。
実は1週間前のことだそうで、飼い主さんはほっておかれたようですが、皮膚の一部が壊死し、皮下が化膿していました。
咬んだ犬はわかっているのだそうですが、現場を目撃したわけでもなく、証拠もないとのことで、何も言わず黙っておられます。
さらに、同じく昨日、今度はヒトを咬んだ犬が来院しました。
庭で繋いで飼っておられたのですが、何故かリードがはずれ、庭のフェンスの穴の開いたところから外に飛び出し、ご近所のおばあさんの両足首に咬み付いてしまったのです。
幸いおばあさんは軽症でしたが、警察、保健所などに届けられ、「狂犬病鑑定書」といって、現在その犬が狂犬病ではないという鑑定書を求めて来られました。
たくさんの野良猫たちを保護して里親を探されたりと、動物好きな、たいへんきちんとした飼い主さんですが、こうしたことは起こってしまいます。
理由はどうあれ、飼い主さんの責任になります。
ケースは違えど、わずか2週間の間に3件もの咬傷事件がありました。
これ以上、起こらないで欲しいと思っています。
前にも書きましたが、僕の住む地方ではいまだに発情シーズンになると夜中に鳴いてうるさいからと、オス犬を外に放す方がおられます。
さすがに最近は少なくなりましたが、悪気もなく普通に、当たり前にそれを話される方もおられました。
僕はきちんと注意しますが、腹を立てられたのか、その後まったく来院されなくなるケースも多々ありました。
加害者にも被害者にもならないように、気をつけましょうね!