普通の動物病院の診療日記

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小さな町の動物病院の獣医師です。

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咬傷と治癒機転3 

1149156386624561.jpg

さて、消毒薬を使わないで、創傷面を乾燥させないようにするラップを使った治療を開始しました。

 

この写真は開始後1週間目の写真です。

この間、おうちで水道水で軽く洗浄、ラップをあててもらい、ペットシートをかぶせて包帯してもらっていました。

 

かなり皮膚が再生してきています。

 

 

 

 

1149156430908253.jpg

そしてこの写真が治療開始から20日目の写真です。

 

もうほとんど皮膚ができています。

 

最近は見ていないのですが、去年見たときには毛が生えそろい、ほとんどわからなくなっていました。

 

写真掲載の許可をもらうために電話しましたが、どうやら元気にしているようです。

 

以前は僕も「傷は乾燥させたほうが速く治る」と思い、また「消毒薬で消毒しなければ感染してしまう」と思っていました。

 

創傷部を消毒薬で洗浄していたし、ガーゼに様々な消毒剤を塗って傷口に貼っていました。

ガーゼを剥がすときにはかなり痛い思いをさせていました。

でも、ラップはまったくくっつかないので、ほとんど痛みはありません。

そして、治り方も早いことがわかりました。

 

くどいようですが、すべての症例にあてはまるわけではありません。

必ず素人診断をせずに、病院へ行って相談してくださいね。

 

ちなみに、僕がいつも創傷治療について参考にさせてもらっている夏井先生という人間のお医者様のHPを紹介します。

http://www.wound-treatment.jp/

 

そこにエル・ファーロという動物の創傷治療に詳しい動物病院もリンクしてあり、そこの山本院長先生にも火傷の治療の際にアドバイスをいただいたことがあります。

 

もちそん、その病院は僕とはまったく関係ありません。

 

参考にしてみてください。

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この記事への返信
ドクターヘリオット(英国の獣医さん) のシリーズで、膿の下で新しい組織が再生してくるような話を読んだ記憶があります。人間の方も、いちいち消毒しないで貼りっぱなしにする絆創膏が出ていますね。私も靴擦れした時に使ったことがあります。
それまでの常識が、まったく違う発想でもっといい結果が得られるようになる。すごいと思います。そういう治療法が、どんどん出てくればいいですね。
Posted by TYCHO | 23:24:51, Jun 01, 2006
こんなにキレイになるんですね。
毛も生えているなんて、本当に良かったです(嬉)

本当に今回は反省させられました。
誰もいないとはいえ、やっぱりいけないですね。。
ありがとうございます。
ここに残してくださってる皆さんのコメントも、いつも勉強になります。

Posted by ちぇりママ | 00:45:58, Jun 02, 2006
お疲れ様でした。お見事です!
しかし、ひと頃昔では考えられないようなおそろしい治療法ですね。うちの犬が病院でそんな事されたら「ちゃんと消毒してくださいよーっ!!」ってキレそうです。
ワンコ、元気になって本当に嬉しいです。とりあえず、病院で治せる身体のキズは、完治したって事ですね。心のキズはラップじゃ巻けないですから・・心配ですけど・・

みんなが安心して楽しくお散歩できる日が来るよう、ひとりひとりの飼い主が自覚と責任を持って頑張らないといけないですね。
決して他人事ではないはずです。
Posted by あきべえ | 06:17:21, Jun 02, 2006
TYCHOさん、おはようございます。
医療もそうでしょうが、獣医療もどんどん進歩していきます。
さぼってたら取り残されてしまうので、なかなかたいへんです。
まして、TYCHOさんみたいに真剣な研究をされる方が出てこられるとなおさらです。

ちぇりママさん、おはようございます。
そんなに反省されると、申し訳なく思います。
十分お気持ちは伝わってますよ〜!
それにしても、自己再生能力というのでしょうか、本当に驚かされます。

あきべえさん、おはようございます。
あちらは閉じられたのですね(残念!)。
で、ほんと、一見、おそろしい治療法ですよね(笑)。
キレないでくださいね〜(笑)。
そして、いつもながらの造詣の深いお言葉、ありがとうございます。
Posted by shu | 10:16:02, Jun 02, 2006
おはようございます。
TYCHOさんの書かれている事(Dr.ヘリオットの本)、私も書こうと思いましたが上手くまとめられず削除しました^^;
やっぱり同じことを思い出される方がいたのですね。
ちょっと違うかもしれませんが、最近私は主婦湿疹になり、
ものすごいアレルギー反応で痒くてたまりません。
これも除菌のやりすぎなどにも原因があるらしいです。
後は合成界面活性剤。。。
きれいにしようと思いすぎることが返って悪い事態を招く、
こういうことが良くあるんですね。
Posted by じゃすみん | 11:00:47, Jun 02, 2006
毛が生え揃うまで回復されて本当に良かったです!!(喜)
心の傷が心配ですが、きっと飼い主さんの愛情をいっぱい貰って 負けずに元気に過ごされてると思います。
少し前までは考えられなかった事が常識になったり…医学の進歩は本当に凄いですね!
Posted by わらび | 14:45:47, Jun 02, 2006
あぁ良かった!!
キレイに治りましたね(^^)
このラップを巻く方法って確かにココ最近で聞いたことがありますね。
こんなに有効だったとは!進歩ってすごいですね(笑)
きっと何百年後かには今のいろんな常識が「ウソだった!」
とかありそうですもん。
でもでも現実として。
キレイに治ったから良かった◎ 元気になって良かった(^^)
心に恐怖心などの傷を負っていないことを祈ります。
飼主さん、頑張ってください。

Posted by シゲルのママ | 15:13:21, Jun 02, 2006
あんなに深いひどい傷が、こんなにきれいになるんですね。
よかったです。
犬同士でも、やっぱり噛み付いたりとか、あるんですね。
猫はケンカで怪我したりとか、よく聞きますが。
犬がこんな風になると、飼い主同士が気まずくなりそうですよねぇ。
Posted by まきっころ | 16:17:01, Jun 02, 2006
じゃすみんさん、こんばんは。
主婦湿疹ですか〜、実は初耳でした(汗)。
うちの病院のスタッフも動物を触った後は必ず手を洗ってから次の子を触ります。
一日に何十回と手を洗うので、通常の洗浄剤では手の荒れがひどくなってしまいます。
いろいろ対策を講じていますが、なかなか難しいですね・・。
じゃすみんさんも良くなるといいですね。

わらびさん、こんばんは。
そうですよね、すごいと思います。
こうしていろいろな病気や怪我が治るようになってくれるとうれしいですねー。
もちろん、そのためにはみんなが努力しなければなりませんが、頑張りましょう。

シゲルのママさん、こんばんは。
先日書いたワクチンの話にしろ、今回の消毒の話にしろ、何百年とは言わず意外とまわりにそういうことが多いことに気がつきます。
心の傷もそうですね。
早く治ればいいと思います。

まきっころさん、こんばんは。
ほんと、よかったです。
ワンちゃん同士でも咬んだとか咬まれたとか、意外とあるものです。
おっしゃるとおり、飼い主さん同士のトラブルにも発展することはあるようです。
やはり、事故が起こる前に気をつけることが大切です。
Posted by shu | 22:57:47, Jun 02, 2006
以前TVで全身火傷の患者さんの治療を見た事があります
消毒・ガーゼ交換と患者さんにとってはとても辛い治療です
とくにお風呂に入るシーンが・・・
悲鳴です・・・

火傷にしろ怪我にしろ治療が逆に苦痛になってはたまりませんよね・・・
先日も病院で診察を待っている間にわんこ同士の喧嘩で
噛み付かれた子は内臓までに傷が・・・
ペットブームも結構ですが・・・これに至っては飼い主どうしの問題のように見られます。。。
ケガをさせてしまったわんこには・・噛み付いたら怖い子と言うレッテルを貼り付けられてしまうでしょう
わんこにとってもいい迷惑な話ですよ

今日もふたばを連れて病院へ行って来たのですが
平気でわんこから離れている飼い主さんがいらして
ビックリした次第です。。。
Posted by りえママ | 01:03:40, Jun 03, 2006
りえママさん、おはようございます。
ガーゼ交換は痛そうですよね。
僕自身、子供の頃の小さな怪我のガーゼ交換ですら、とても痛かった記憶があります。
創傷治療ひとつとってもどんどん進歩して行きますから、すごいですよね〜。
Posted by shu | 09:36:31, Jun 05, 2006


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