普通の動物病院の診療日記

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shu

小さな町の動物病院の獣医師です。

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猫キック、キック、キック

1146394703121271.jpg病院が大っ嫌いなニャンコ。

 

運悪く、ロープを飲み込んだ。

 

肛門からロープが出ているが、飼い主さんが引っ張っても痛がるだけで引き出せない。

それで来院された。

 

何とか麻酔をかけなければ、どうにもならない・・・。

 

ウシャアーッ!、シャー!、ウギャー、ビギャー!!

キック、キック、キック!!

左手がこうなって、右手も似たようなもの。

 

それでも何とか沈静をかけ、レントゲンを撮る。

ロープの反対側は胃の中でからまっていた。

途中、腸はアコーディオンのようにぎゅーっと締まっていた。

ロープが胃から肛門まで続いていた。

 

すぐに胃と腸を2ヶ所切ってロープを取り出した。

 

翌日猫はエリザベスカラーを自分ではずし、点滴チューブを噛み千切って、こっちを睨み、だけども鎮痛剤が良く効いているのかとてもご機嫌だった(汗)。

頭をなでさせてくれる。

だけど点滴チューブを触ろうとするとお怒りになる。

 

飼い主さんに連絡し、再びなんとか沈静をかけ、留置針(点滴するために腕の静脈に入れておく針)を抜いた。

 

さらに翌日、飼い主さんがお迎えに来られたら、とってもご機嫌で抱きついてゴロゴロ言いながら帰っていった・・・。

この怪我は飼い主さんには見せてない。

ニャンコは悪くないのだからね。

 

ちなみにこの日、僕自身の腰痛の続きで外科の病院へ行ったら、まだ血の止まらない腕を見た看護婦さんが「腰より腕の怪我の治療が必要では?」とおっしゃった(笑)。

「いや、これは全然大丈夫です、ちょっと猫にやられただけです。よくあることで慣れてますから。」と答えた。

看護婦さんはすごーく不審な目で僕を見ておられた。

 

猫を虐待している不審者に見えたかな・・・(笑)。

ま、ニャンコにとっては虐待と同じだろう。

 

http://www.bayer-pet.jp/pet/zoonosis/jiten/06.html

 

一般の人はこんな時、「猫ひっかき病(バルトネラ症)」に要注意。

上のURLを参考に。

僕はおそらく抗体を持っているようで、ほとんど腫れない。

でも、もしもリンパ節が腫れたら病院へ行こっと(笑)。

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この記事への返信
ご無沙汰してますm(__)m
ひゃ〜大変なことになってますね(@_@)
大丈夫ですか?
通り魔にあったような傷で・・・
ニャンがいる私にとっては人事ではありません。
うちのミュータも病院が大嫌いで(獣医さんにこんなこと・・・すみません)避妊手術をしたときに1泊入院を日帰りに変更されたことがあります。
以前の病院では診察も殆ど拒否?って感じで触診もしてもらえませんでした。今の病院はやってくれます。
猫、見くびるなかれ・・・ですね
お大事に^_^;
Posted by くおん | 22:59:59, Apr 30, 2006
s....shuさん大丈夫ですか???
病院の先生って、損ですよねぇ><;
嫌われ役だし、キズはつけられるし・・・・。
お疲れ様でした(ペコリッ)
やはり、飼い主の勝手な飼い方って改めて思いますね。。。
ちゃんと人に慣れさせたり、聞き分けのきくようにしつけしておかないと・・・・。
かならずドコかでご迷惑をかけることに(汗)
shuさん、体をはってのお仕事ですね。。。
これからも、頑張ってくださいね。(アセアセッ)
Posted by ちぇりママ | 03:08:36, May 01, 2006
おつかれさまです。
懐かしくて笑ってしまいました。(失礼)
私もよくそういう腕をしてましたから・・

あるとき終電に乗り込んだら、車掌さんに「どこで降りるの」と声を掛けられたことがありました。
駅まで走ったので息があがり、カサブタがはげて血がにじみ、睡魔と闘っていたので変な顔になっていたのでしょう。
電車を降りたら、警察のお迎えがありました〜☆

shuさんも職務質問されない程度に頑張ってください!!
でも、一番嫌な目に遭っているのは、ニャンコさんのほうなので仕方ないですね。
Posted by あきべえ | 06:25:34, May 01, 2006
くおんさん、おはようございます。
こちらこそご無沙汰しております・・。
ワンコは口だけですが、ニャンコは口と4つの手足が(笑)。
今回はどうしても治療しなければ死んでしまうだろうと思われたので、飼い主さんも必死でした(笑)。

ちぇりママさん、おはようございます。
ワンコはしつけが大切ですが、ニャンコの場合、人間に慣れるかどうかというのは父猫の遺伝子である程度決まっているそうです。
ですから、なかなか病院嫌いのニャンコを何とかしようと思ってもかなり難しいんですよー。

あきべえさん、おはようございます。
ははは、そうでしょう、そうでしょう、懐かしいでしょう。
動物病院のスタッフは、多かれ少なかれ絶対みんな経験しますよね。
それにしても警察のお迎えがあったとは・・、よほどだったんですね〜(笑)。
おっしゃるとおり、ニャンコの場合は飼い主さんもニャンコも悪くないので、仕方ないんですよね(笑)。
僕も職務質問されないように気をつけます(笑)。
Posted by shu | 10:06:23, May 01, 2006
おつかれさまです。
痛そうですねぇ、というか痛いですねぇ・・・
あたしもニャンコにひっかかれた事多数あるんですが、一回も腫れたことないんです。それはあたしも抗体があるから???
それとも運が良かっただけ??ですかね。
個人的にあたしはニャンコにひっかかれたり、噛まれたりするよりわんこにされた方が恐怖です。苦手意識が働いてるんでしょうかねえ・・・

ともかく、shuさんおつかれさまです。
Posted by ぴっか | 12:44:59, May 01, 2006
ぴっかさん、こんにちは。
ありがとうございます。
痛いですけどね、慣れてますんで大丈夫。
ぴっかさんも腫れないってことは体が慣れてるんでしょう。

咬んでくるワンコには確かに怖いっていう気持ちはありますよ。
特に無表情でいきなり咬んでくる日本犬種たちは苦手です(笑)。
Posted by shu | 14:47:04, May 01, 2006
初めまして。いつも為になるブログに感心&楽しませて頂いております♪
腕の傷は大丈夫でしょうか!?
いつも何気なく通っている動物病院の先生のご苦労身にしみます。
我が家には猫(チンチラ)犬(パピヨン)の2頭飼いなのですが猫の方は病院でいつも大人しいので注射も簡単ですが
ワン子の方が大変で、お恥ずかしい限りですが飼い主でさえ押さえるのはちょっと恐いと思ってしまう程、暴れて噛んでいつも流血状態!
病院へ行くのも気が引けてしまうほどです。
せめて病院のスタッフの方には怪我をさせないようにとがんばって押さえているのですが帰りはいつも指から血がタラタラ状態(汗)。
幸いにもいつも噛まれるのは私だけなので助かってますが。
こんな調子なので猫の方が大人しいと思っていたのですが生々しい傷をみて改めて猫も色々動物を扱うお仕事の大変さ痛感しました。ホントに日々お疲れ様です。

それにしてもロープを飲み込むなんて凄いデス。
考えもしない事故もあるんですネ。気を付けなくては!
Posted by YOU | 16:51:26, May 01, 2006
YOUさん、こんばんは。
初めまして。
書き込みありがとうございます。
パピヨンちゃん、たいへんなんですね〜。
ご苦労がよくわかりますよ。
ワンコたちも病院に対する恐怖からパニックになっているのかもしれませんから、責めるわけにはいきませんよね。
病院のスタッフの人たちに怪我をさせないように頑張っておられるとのこと、ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。

ロープ・・・、実は昨日、救急でワンコの胃と腸を数ヶ所切って、布やプラスチックやゴムなどを多量に摘出したんです。
腸が壊死する直前でした(怖)。
そしてニャンコの尿閉も!
同じ病気が続く・・・、動物病院の不思議なジンクスです。
Posted by shu | 20:06:08, May 01, 2006
うわ〜〜〜〜痛々しい(>_<)
猫キックでこんなに深く傷が入るなんて、
ものすごい抵抗にあったんですね。
それにしても猫ちゃん、大変な思いをしましたね〜。
無事に取り出せて良かったですよ。

「猫ひっかき病(バルトネラ症)」
知っています。
今のアビシニアンを飼う直前くらいに、TVのドキュメンタリーだっけ?何かで見ました。
小学生の女の子が飼い始めたアビシニアンに頭を引っかかれ
髪が抜け落ちてひどく腫れたとか。
お母さんはアビシニアンを捨てるか使用としたらしいんですけど、
女の子は決して頷かなかったそうです。
そしてそのアビシニアンをちゃんと飼ってくれたようです。良かった!

その時、アビシニアンを飼うか一瞬迷いましたが、
この病気をちゃんと知った上で飼おうと思い今のシゲルがいるわけです。
自分がなった時に絶対飼い猫のせいにしたくないですからね。
気をつけなきゃ★
Posted by シゲルのママ | 16:35:01, May 02, 2006
私もきょうつつじとじゃれていてひっかかれましたが、このshuさんの腕を見てびっくりしました。
こんなに激しくひっかかれるなんて、痛いなんてものじゃないですよね。
もちろんねこちゃんに罪はないですが。
獣医さんは常にこういう怪我とも付き合っていかないといけないんですね。
そして、それを飼い主さんに伏せていると言うのも、shuさんの優しいところですね。
早く傷が治りますように。
Posted by まきっころ | 18:08:11, May 02, 2006
シゲルのママさん、こんばんはー。
おお、猫引っかき病ご存知でしたか!
さすがです。
動物が持っている様々な病原体は動物の責任ではありませんからね〜。
人間が持ってる病原体だって実は動物には有害なものもたくさんあるわけですからお互いさまですよね。

まきっころさん、こんばんは!
痛いけど、ほんと慣れてますから平気です。
自分の腕の傷が次第に治って行くのを見ながら「創傷治療」の実習をしているようなもんです(笑)。

飼い主さんに伏せたのは、やっぱり飼い主さんもニャンコも悪いわけじゃなかったからですよ〜。
悪い場合は、かなりしっかり注意しますです(笑)。
ご心配ありがとうございます。
Posted by shu | 21:24:10, May 02, 2006
syu先生。ごくろうさまです。
そのにゃんは、幸せ者です。にゃんがわるいわけじゃないって。やさしいsyu 先生。

うちのわんこ(トイプー)は、去勢をしていただいてから、そのお医者さんにいくと、ガタガタとふるえて申し訳ないかんじです。
その後、フィラリアのお薬もらいに行くだけなのに。。。
でも、もちろん私は感謝しています。
だって、彼はとっても大事な家族ですので!
きっと、そのにゃんこと父さん母さんは、 syu先生に感謝してもしつくせないと思います。
傷だらけの先生。ありがとうございました。
そして、痛かったでしょう!
ごめんなさいね。
Posted by marimama | 22:51:52, May 02, 2006
marimamaさん、こんばんは。
はじめまして、ですよね、書き込みありがとうございます。
「やさしい」って、ありがとうございます。
でも、匿名ブログだからこそ、いいかっこもできるんです。
うちに来るワンコたちの中にも病院に入ったとたん落ち着きをなくし、診察室に入り、診察台に乗せられたとたんにガタガタふるえる子がたくさんいます。
そういえば、僕も子供の頃歯医者さんへ行ってふるえてました(笑)。
今後ともよろしくお願いします。
ほんと、お気遣いありがとうございます。
Posted by shu | 01:47:14, May 03, 2006
うわ〜ぁ、痛そうですね。
猫の爪の傷は表面だけじゃなく、かなり深く切れますよね。
前に行ってた病院ででは、動物の保定を飼い主がしなくてはならず、私も何度か経験済みです。^^;それからは爪の手入れをマメにしています。
今行ってる病院は看護士さんが保定してくれます。それがとっても上手で、いつも感心してしまいます。

でも、痛みや苦しさでパニックになってる子の場合はいくら慣れた人でも大変でしょうね。
獣医さんの場合、避けて通れないことですもんね。ご苦労様です。
ロープを呑み込んだ猫さん、助けていただいて本当に良かったです。ありがとうございました。(猫に代わって…笑)

Posted by ぽぽにゃん | 11:46:40, May 03, 2006
初めてコメントさせていただきます。
なかなか聞けない『先生』のお話は、いろいろ勉強になります。
我が家には捨て猫出身の姉妹猫がおり、病院に行くときは洗濯ネットに入れて連れて行きます。
暴れたことないから入れなくてもいいかなぁ、と思い始めたところでしたが、先生の傷を見たら思い直しました。
動物病院の先生は、動物が大好きな方ばかりなのに動物には嫌われちゃのが、本当に申し訳なくて…。

「猫引っ掻き病」は、TV番組でも見たことがありますが、「猫に引っかかれる=発病」みたいな誤解が生まれる取り上げ方だった覚えがあります。
Posted by わらび | 13:48:19, May 03, 2006
ぽぽにゃんさん、こんばんは。
うちのスタッフも一生懸命保定してくれます。
「先生が怪我したら手術とかできなくなるから、私が怪我しますから〜。」と言ってくれてます。
しかーし、今回はその隙も無かったってことでした(笑)。
お年頃の女性スタッフたちの腕に生傷が絶えないということは、彼女達に本当に申し訳なく思います。
ニャンコの代わりにお礼を言ってもらって、こちらこそ恐縮です(笑)。

わらびさん、こんばんは、はじめまして!
書き込みありがとうございます。
洗濯ネット、便利ですよね。
ニャンコたちは何かに包まれている方が安心するようですから、ニャンコたちのためにもなりますよね。
そして、動物病院の方々にそのように思っていただいてありがとうございます。

猫引っかき病、テレビでも放送されてたんですか。(汗、・・知らなかった・笑)
おっしゃるとおり、「猫に引っかかれる=発病」ではないので、過剰に神経質になる必要はありません。
ですが、パスツレラ、Q熱など危険な病気もたくさんありますから知識はしっかり持っておいて欲しいと思います。
そのせいで動物が処分されたりしては悲しいですもんね。
今後ともよろしくお願いします。
Posted by shu | 21:39:20, May 03, 2006
はじめまして。。。
先生のお話は、勉強になるし・・・また、動物達への愛情が伝わり嬉しく思いました。
先生にできる事、先生だからできる事があるように、私にもできる事は何なのかを、いつも考えています。
迷惑でなければ、リンク集に載せさせていただきたいのですが。。。
Posted by まっちゃん | 10:10:28, May 06, 2006
まっちゃんさん、はじめまして。
書き込みありがとうございます。
きっと誰にもできることってあると思いますよー。
リンクの件は迷惑なんてとんでもありません、よろしくお願いします。
Posted by shu | 12:36:13, May 06, 2006
有難うございます。。。
これからも、よろしくお願いします☆☆☆
Posted by まっちゃん | 15:48:08, May 06, 2006
展覧会に行ってたりでネットにほとんど繋げず、まとめ読みしています。
うわぁしかし、ものすごい傷ですね。動物達に「身体を治療するからね」というのが言葉で伝われば良いのですが。
うちは特に狼犬とパピヨンが「治療が大変」と言われ易い犬種なんですが、どういう訳か先生にもAHTさんにも愛想がいいのです(^^; かなり痛い治療をされても鳴かないで保定も最低限抑えるだけで大丈夫なので喜ばれています。
狼犬は待合室でリラックスして寝てるし‥‥‥(^^;

パスツレラ、きちんとわかっていれば必要以上に怖がらなくて良いと思うのですが、今の時代はなんでも排除の方向に行くのがイヤですよね。昔はある部分、動物に対して大雑把だったのは良かったと思えます。

腰も腕の怪我もどうぞお大事にm(_ _)m
Posted by HERO | 07:46:28, May 08, 2006
HEROさん、おはようございます。

狼犬さんが愛想がよくって何よりですね〜。
僕らも怖いですから・・。
HEROさんがきちんとしておられるからなんでしょうね(嬉)。
腰はいまいちですが(涙)、腕はほとんど治りました!
ありがとうございます。
Posted by shu | 10:54:05, May 08, 2006
昔、待合室で順番待ちのときに、診察室からどういうはずみだったのかニャンコさんが逃げてきて、飼い主さんが引っかかれて血を流しながら追いかけてきて、スタッフ総出で取り囲んでたのですが、物凄い迫力の威嚇で手が出せないでいるところに遭遇しました。猫自身は追いかけてきた人間に気をとられて待合室のお客にまで注意が払えなかったようで、私が後ろから首を捕まえたえら難なく御用となり、うまい具合にひっかかれることもなく、そのまま診察台へお連れしました(笑)

それはそうと、以前書いた「忠猫」、連休で1日中留守にした間に尿閉塞おこしまして、翌日朝一番で病院に駆け込みました。出かけていた日は、ちょうど病院もおやすみだったのですが、なんだかいつでも、かかりつけの病院の休みの日に具合が悪くなる子が多くて困ります(-_-;)
超音波で石を砕き、洗浄してもらって数時間で帰宅。伸びちゃった膀胱が元に戻るまで、ちょっと時間がかかりそうだし、まだオシッコが真っ赤ですが、食欲も元気も出ているので一安心。この子は野良出身で触ることもできなかったけど、人なれしてからはとてもおとなしいので、病院でも扱いやすいです。
Posted by TYCHO | 16:25:55, May 09, 2006
TYCHOさん、こんばんは。
逃げ出しニャンコ、たとえ後ろに注意してなかったとはいえ、よく捕まりましたね〜!
キックされたりもしなかったのですか!
やりますね〜(笑)。
「忠猫」くんは大変でしたね。
病院で扱いやすくて何よりです。
うちでもけっこう「休みの日に限って病気になるのよ〜。」と言われる方が多いですね。
そして今日も尿閉ニャンコが最後に来ました。
Posted by shu | 21:50:35, May 09, 2006


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