今日の話ではありません。
数ヶ月前の話です。
個人的なワンコを特定できないように、逆目線を入れてみました(笑)。
飼い主さんが偶然見ればわかるかなぁ・・・。
さて、両方の目の内側になにやらピンク色のものが飛び出しているのがわかります。
色と形からチェリーアイ(さくらんぼの目)と呼ばれることもあります。
僕らはよく見る病気です。
これは瞬膜腺という涙を分泌する腺組織が、炎症などによって腫れて、外側に反転して飛び出したものです。
瞬膜というのはワンコでもニャンコでも目の内眼角(鼻寄りのかど)にあって、第三眼瞼(三つ目のまぶた)というものです。
結膜炎などの炎症が原因となっていることが多いため、眼の表面(角膜)に傷が付いていないことを検査で確かめてから、ステロイド剤の点眼薬や抗生剤の点眼薬などを使用すると自然に治ることもあります。
ですが、大きくなりすぎていたり、長期間飛び出したままだと変形したりして手術しないと元に戻らなくなります。
昔は鋏で切り取っていたこともあるようですが、涙の50%くらいをこの腺が分泌しているため、現在では切り取ってはならないことになっています。
ドライアイという、涙が足りないためにおこる病気になるかもしれないからです。
手術で元の位置に戻してやり、炎症を抑えて小さくなるように治療してあげます。
手術後に再発することもありますから、飼い主さんにはその可能性も伝えてからの手術となります。
実は写真のワンコは片側が数日後に再発してしまいました(汗)。
2度目の手術を行ってからは安定しています。