うちの猫です。
初登場です(笑)。
春らしくなってきましたね。
マンション暮らしなので、まったく外には出しません。
落下事故も多いのでベランダにすら出しません。
部屋に入ってくるガラス越しの陽の光を好んではごろごろしています。
グルーミングも一生懸命です。
ぽかぽかと暖まっている猫を見ていると、僕らまで心が温まりますよね。
さて、「うちの猫は完全室内飼いですが、日光浴は必要でしょうか?」、「ビタミンDが紫外線で活性化しなければカルシウムがうまく働かないそうですが、お散歩に連れ出したほうがよいのでしょうか?」とのご質問を受けることがあります。
確かにそう書いてある本もあるし、ネットでもそう書いてあるページを目にします。
先日、獣医科の大学の先生に質問する機会がありました。
直接その先生にお聞きしたのではなく、僕ら獣医師が勉強するために獣医師や獣医学生専用のネットワークがあります。
個人でいろいろ調べてもわからないことを、各科専門家の獣医師の先生たちが答えてくださる、有料ですが、とてもありがたいシステムです。
そこで質問したところ、その先生に教えていただくことができたのです。
ちょうどその週に日本ペット栄養学会という学会が「ペット栄養管理士講習会」というものを開催されていたそうで、ますますタイムリーに教えていただくことができました。
結論としては「ビタミンDを作るためになら、猫に日光浴は必要ない。」とのことでした。
よく言われる日光浴とビタミンDの関係は、皮膚の中に存在する「7-デヒドロコレステロール」という物質が、皮膚に日光があたることでビタミンDに変化するということです。
ところが、猫はもともと皮膚にこの「7-デヒドロコレステロール」をごく少ししか持っていないため、日光浴をしても皮膚でビタミンDを合成することができないのです。
逆に言えば、食餌にビタミンDがちゃんと含まれていれば、皮膚に日光があたらなくてもビタミンD不足にはならない、ということです。
普通のキャットフードには十分含まれていますし、手作りされる方もお魚やレバーにたくさん含まれているのでまず不足することはありません。
だけど、やっぱり猫が陽だまりで丸くなって、気持ちよさそうにしている姿はこっちまでぽかぽかになりますよね。
ビタミンDは食餌から、そして、暖かなそうな姿と良い気持ちは日光からもらいましょう(笑)。