5月2日(水) 笠岡市の「白石島」を早朝出航、少しでも大阪湾に近づけるよう機帆走で瀬戸内を西へ西へと頑張るも瀬戸大橋の与島を越えたあたりまで調子が良かったのですが、ウオーターポンプの故障でエンジンストップ!!予備のインペラを交換していたのですが、セッティング不良か水漏れのためエアーが入りくみあげが出きず、60マイル強のログを稼いで家島諸島の「男鹿島・「民宿 中村荘」のポンツーンへセール入港。
ディンギーではあるまいし、34フィートのクルーザーヨットの風だけの入港はやはり緊張しますが、恥を忍んで白状しますと、燃料エアー噛みでエンジンが止まってセール入港はありました。だいたい船のトラブルは整備不良の人災ですから大きい声では言えません。ひょっとしたらこのブログをプロセーラーが見ないとも限りません。
中村荘では体調不良(飲みすぎ)で私だけダウンの為、急遽部屋を取っていただきました。相方のY氏に感謝!!
5月3日(木) 男鹿島で一晩中バッテリーの充電をお願いしていましたのでエンジンスターターは何とか回るも、やはり冷却水が出ないので今度はセール出航。
あとは明石海峡の難所をそうクリアするかにかかっていましたが、風が吹かず船が前に進まない早朝に出航したにもかかわらず3時間経過してもまだ後ろに男鹿島があります。海風陸風は朝夕吹きますが日中は天気の良い日は特に風がやみます。
おまけに相方Y氏に急用が出来、今日中に自宅まで帰らないといけなくなり、対策を考えたら格好悪いけれどレスキュー依頼しかなく「白石島」で会った木場YCのESPRITに連絡、そこで的形YHを紹介していただき、WAIKAREに曳航されハーバーへ・・・・・・。
そこで受けたご親切はペンでは語りつくせません。
ヨット乗りとして恥ずかしいのですが、安全第一の私としては事故を起こしてからよりは、情けないですが人様のお助けで生きて行こう。かように考えております。
少し遅いお昼ご飯に美味しいおすし屋さんへ案内していただき、その後ウォーターポンプの応急修理をしていただき、これで一安心と美味しくお酒を飲んでいましたら、須磨YHから「Ad Lib」Xヨットが到着、またまた昼間から小宴会!!(この後Y氏が電車で大阪へ帰る)
そして夕方から桟橋で大宴会!!すごい料理をご馳走になり、ヨット談義に花が咲きました。皆さんさすがお酒に強く、船に詳しく、とても勉強になりました。
あえてお名前は伏せておきますが、的形では本当にお世話になりました。ありがとうございました。
5月4日(金) 明石海峡の転流(西〜東流)が午後2時すぎと言う事でした。「Ad Lib」さんが須磨へ帰るので先導をかっていただき、TOKIMOはあんまりエンジン回転を上げられなかったので遅い速度、8約5.5ノット?)で付き合っていただき無事明石大橋をくぐってやれやれあとは関空めざして転舵したら一本道だと安心していたら、例のウォーターポンプがまた故障!!明石の本線航路を帆走で何とか横切ったのは風のおかげですが、当日は視界がまったくとれず、コンパスだけが頼りです。
しかし、その風が大阪湾も真ん中あたりに来ると、白波が立ち風速も
10mを越えてきましたのでヒールがきつくジブファーラーを巻き縮帆、
シングルハンドで目一杯上らないと関空に到達できませんでした。
何しろ淡路島も今来た明石大橋も大阪港あたりも何にも見えず、不安だけが増えて行きます。果たして関空の橋をこの強風の中帆走でくぐれるか?とか関空の沖を回ったら暗くなるだろうなあ〜とか悩み抜いて家人Aに電話「ひょっとしたら自分の港まで帰れなかった場合、「二色ハーバーへセール入港、緊急避難するので電話番号を調べておくようにと言ったら今度は電話が充電切れでプッツン!!船は電気関係全部ダメだし、エンジンは動かない、なにより携帯もダメ!!そして一番の恐怖はキャビンへ降りたら床板が水に浮かんでいる。冷却水ポンプから大量の水が漏れていて、手動のビルジポンプを汲みながら、帆走。
午後4時すぎ、神戸空港と関空を結ぶジェット船が右舷を通りすぎたので関空に近寄ったことを確認、うっすらとゲートタワービルも目視、そのうち関空の橋も見え出したが悲しいかな真登りの風、橋をくぐるのを断念、アビームの風にして「二色ハーバー」へ緊急セール入港!!一歩間違えば橋げたに激突で明日の朝刊賑わすなあ〜。ヨット乗りとして恥ずかしい、格好悪いなあ〜落水して死んだほうがましかなあ〜とも考えてしまいました。家人Aに迎えに来てもらい久しぶりに我が家へ帰路につきました。
5月5日(土) 電装の達人H氏がメンテの応援にかけつけていただき、冷却水ポンプのパッキンを交換、とりあえずエンジンは回したので6日にマイポートへ回送と言う事になりました。(翌日は雨になりましたが、H氏の応援で一緒に乗ってもらいました。)
的形でお世話になった皆様、帰り誘導してくださった、Ad Libのご夫妻、二色ハーバー緊急入港でご迷惑おかけしたスタッフの皆様、こんな酔っ払いと壊れかけたヨットに同乗してくれたYさん。
今回のご恩は決して忘れません。ありがとうございました。終わりです。
↓ 的形での大宴会、ありがとうございました。