日本が敗戦の痛手から立ち上がり、高度成長期を迎えた1990年代まで、サラリーマンは、自分や家族を犠牲にして、身を粉にして会社のために働き、これを、「モーレツ社員」とか「企業戦士」と称していました。
戦後日本の経済を支えてきたのは、このような人達なのです。
しかし、パブル崩壊を契機に「窓際族」なるものが誕生し、年功序列制が崩壊し、早期退職制度が誕生するなど、サラリーマンが拠り所としていた企業制度そのものが崩壊してしまい、労働に対する価値観が大きく変化しました。
能力のある人はヘッドハンテングされてライバル企業に引き抜かれ、給与に不満のある人は、より給与の高い企業に転職するなど、会社に対する忠誠心は薄くなり、優秀な人が集まる会社は益々繁栄し、人材が引き抜かれた会社は衰退していくという、弱肉強食の時代に入りました。
その一方で、過労死、不当労働、ブラック企業、パワハラ、セクハラ、マタハラと、かって、社員は家族同然といわれた時代には考えられなかったほど、殺伐とした職場となり、労働環境は悪化しております。
ブラック企業に雇われ、「やりがい」を搾取されストレスに晒されながらも、命を削って働き続けてしまう人も少なくありません。
人間は、強いストレスに耐えて働き続けると、心身ともに疲弊してうつ病を発症し、最終的には、死にたくなるまで自分を追い込んでしまうことにもなりかねません。
人間の命は、その人が一度しか得られないかけがえのないものです。
あなたが働いている対象(会社)は、本当に自分の命を懸けるほどの価値があるものなのでしょうか。
ブラック企業などで、やりがいのない仕事に命をすり減らす前に、自分自身を大切にする生き方や働き方を、もう一度、見直してみる必要があるのではないでしょうか。
子役のギャラは