災害発生時の緊急通報システムは、異常事態が発生してから知らせるものです。このため、「もっと早くわかっていれば…」「何かが起こる前に情報が欲しい…」といった問題点も指摘されてきました。
すなわち、「何かあったらボタンを押してね」とお年寄りに依頼するもので、このボタンが押されて始めて、消防本部や高齢者福祉事務所等に連絡が行くと言うものです。
通報を受け取った消防本部や高齢者福祉事務所等は、この通報を元に確認電話をしたり、対処行為を行ったりします。
このシステムの最大の問題点はボタンを押すことにあります。多くのお年寄りは「ボタンを押す」と、多くの人に迷惑を掛けると言うことで殆ど利用されません。
このため、お年寄り宅の通報スイッチは箪笥の中に大事にしまってあったり、壁に掛けたままになっていると言うのが殆どなのです。
安否確認システムは、遠方より、さりげなく見守ることで、介護が必要になる前に、前兆に気づくお手伝いをするシステムです。
すなわち、お年寄りの異常事態を知らせることはできませんし、それに対応するサービスもありませんが、そのかわりに、日常の生活をさりげなく見守ることで、お年寄りの体調の変化をキャッチすると言うものなのです。
この点が、従来の緊急通報システムとは全く異なるシステムなのです。
災害に備えての野外生活のススメ