ブルーベリー (blueberry)はツツジ科スノキ属に分類されるアメリカ原産の落葉低木果樹。
栽培品種の成木の樹高は1.5-3m。春に白色の釣鐘状の花を咲かせ、花後に0.5-1.5cmほどの青紫色の小果実が生る。北米大陸でのみ栽培される野生種に近い品種は数十cm程度の低木である。果実は北アメリカでは古くから食用とされてきたが、20世紀に入り果樹としての品種改良が進み、ハイブッシュ系、ラビットアイ系、ローブッシュ系、ビルベリー等の交配により多くの品種が作出された。
栽培においては酸性土壌で水はけが良く、充分な冬眠時間があれば農薬を一切使わずに栽培することも可能であるとされている。ただし根が浅いため乾燥に弱く、特に夏には水切れに注意する必要がある。他家受粉性であるため、収量を増すためには開花時期の重なる二品種以上を植えるのがよい。収穫時期の雨と霜を回避できれば収穫後の日持ちも良い。栽培適地はハイブッシュ系が寒冷地向き、ラビットアイ系が暖地向きとされる。また、サザンハイブッシュ系が作られ暖地でも食味のよいハイブッシュ系の栽培ができるようになった。
一般に目の網膜に良いとされるアントシアニンが豊富に含まれているため、ブルーベリーを使用した健康食品が多く市販されている。アントシアニンを含む医薬品としては、ブルーベリーの近縁種であるビルベリーを原料としてヨーロッパ製のものが販売されているが、日本国内で医薬品として認可されたものは無い。科学的・医学的な臨床試験においても、最近ではその効果に否定的な結果が出ているものの方が多く[要出典]、疑似科学の題材として取り上げられることもある。
これに関連してイギリス空軍パイロットジョン・カニンガムが食用していたという逸話があるが、これは第二次世界大戦中にイギリス軍が高性能レーダーの存在を隠蔽するために流した嘘であるという説がある。
医学的に臨床例のある目に良い色素としては、ヘレニエンというマリーゴールドに含まれている色素がある。
長期輸送・市場流通に充分耐えうる品質のものが世界中から日本の市場へ供給され、通関は通常検査で行われる。
日本国内では1968年より東京都小平市で経済栽培が始まり、長野県・群馬県・新潟県・山梨県など栽培に適した高冷地を中心に各県で生産されるようになった。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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