ごぶへ
ごぶとのお別れは
しろの誕生日と同じ日付
ごぶ
ほんまに しろといっしょが大好きやな
出勤10分前 準備が整った
しろが ぽろぽろとないていました
その視線の先には
片手を挙げて
いってらっしゃいしながら 呼吸を止めた
あなたがいましたね
しろは
「 いってくるわ はやくかえってくるわな 」と
ぽろぽろと涙をこぼしながら
あなたを そっとすくいあげた後
あなたが心配せぬよう
休まず出勤したよ
しろはえらかったね
ほめてあげてな
会社から かえってきた しろは
胸が痛くて 苦しくて
えん えーん
えん えーん
と
こえをだしてなきました
どんなことにも
決して涙を見せたことのないしろが
えーん えーん と
あなたと同じ
おおきくて まあるくて黒めがちな おめめが
真っ赤になるまで
声をあげてなきました
私も同じになきました
こぼれた涙の数だけ
あなたからもらったものは
あふれるほどに多くて
どれほどあなたと目を合わせていたのだろうと
しろは
小さな女の子に戻って泣きました
やさしさや いたわりや 嘘のないまっすぐな視線や
言葉持たずとも そっと 寄り添うこと 気遣うこと
時に自由に 時に甘えて
生きてる意味探しに 疲れてしまわなくていい
生かされてるから
感謝し
楽しむこと
ただそれだけでいい
最期の最期まで
大切で大好きで大事な人に
心配をかけぬよう
安心させたままの姿で
すごいよ ごぶ
なあ
ごぶ
あなたの姿は
私のお手本やで
なあ ごぶ
ありがとう
ありがとう
きこえる?
いっぱい いっぱい
ありがとう
これからも
しろが
つらい時 苦しい時 悩んでる時 楽しい時 嬉しい時
どんな時も そばに すーーんと 寄り添って
また 笑顔にしたってな
「 三途の川でまっててなっ 」て
しろが
ちょっとわらったよ
きんこも ちゃびも大丈夫
しろも
大丈夫やで
ありがとう ごぶ
ほんまに ありがとう
バイバイな
バイバイ
ゆっくりねえな
おやすみごぶ
くろより