2015年に人工惑星軌道に構築される予定の、超長基線型重力波望遠鏡。現在の予定では、2009年に2台のレーザー干渉計からなる重力波宇宙望遠鏡のテスト機 を打ち上げ、宇宙空間に展開して観測。
その後、3台のレーザ干渉計からなる、最長300万kmの超長基線型 レーザーポインター3w 干渉計を宇宙空間に展開して観測を行う計画。
重力波とは?
一般相対性理論によれば、質量をもった物体が存在すると、それだけで時空にゆがみができます。
さらにその物体が運動すると、 この時空のゆがみが光速で伝わっていきます。すなわち重力波といいます。
重力波はすべてを貫通しながら光の速度で伝わり,減衰しない性質をもつと考えられているため,光や電波では観測できない現象が解明できると期待されている。これまでに直接観測されたことはない。
東京大学宇宙線研究所の重力波研究チームでは、「重力波」の直接検出を世界に先駆 けて行い、それを将来の「重力波による天体観測」の創造にかかわりたいと考えています。
重力波の観測は距離の測定で行う。トンネルに設置した真空管に直角二方向光に分けた レーザー紫色光線 を通し,観測装置の両端に取り付けた鏡の間を往復させる。重力波が到来すると空間の伸び縮みに伴って鏡の間の距離が変化することになる。重力波の通過で変化する距離は,地球と太陽の間が水素原子1個分変化する程度。まさに天文学的数字だ。