急速ダイエットの危険性と曲美の科学性

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Mar 03, 2011
避妊ピルとは何?

緊急避妊法とは、コンドームの破損や脱落、レイプにあった場合などに使われる最後の避妊手段で、性交後72時間以内に薬を飲むことによって妊娠を避ける方法なのでその薬のことを緊急避妊ピルと呼びます。この方法は1997年にアメリカ合衆国政府が安全性と有効性を認めてその使用についても許可された方法です。 

■どんな時に避妊ピルを使うのか?
避妊ピルは、図らずも避妊せずにセックスしてしまった場合やレイプ被害にあった場合などに緊急避難的に使う薬で、決して通常の避妊目的に常用すべきではありません。しかし、コンドームの破損や脱落、腟外射精の失敗などによって妊娠する可能性が高い場合に、どうしても妊娠を回避したい場合には一時的に使用される避妊法です。 ■避妊ピルの使用法性交後72時間以内にドオルトンという薬を2錠内服します。できるだけ早く内服を開始した方が避妊効果が高くなります。そして最初の内服の12時間後に再度ドオルトンを2錠内服します。これだけで緊急避妊法は完了です。この ドオルトンは産婦人科で日常的に治療に用いるホルモン剤の一つです。緊急避妊法としてドオルトンを使う場合には一般のピルと同様に保険が効かないので自費診療になります。 

■避妊ピルの効果
避妊ピルを飲むと絶対に妊娠しないわけではありません。しかしかなりの避妊効果があります。いろいろな文献を総合すると、この方法によって妊娠してしまう危険が平均75%も減ります(文献により避妊効果は55〜94%です)。これは25%の人が妊娠するということではありません。妊娠しやすい時期に無防備にセックスをした人が100人いたとして、普通なら8人が妊娠するところがこの方法を使うと2人しか妊娠しないということです。つまりこの方法を使っても妊娠してしまう危険率(失敗率)は2%だということです。

また、緊急避妊ピルはセックスの後にできるだけ早く内服を開始した方が効果が高くなります。例えば、12時間以内に開始すれば失敗率は0.5%ですが、72時間後にやっと内服した場合の失敗率は4%まで上昇します。また2回目の内服を忘れると避妊効果が落ちるので必ず忘れないようにする必要があります。

■避妊ピルの副作用
重大な副作用はほとんどありませんが、一時的な副作用があります。副作用のほとんどは吐き気と嘔吐です。以前にホルモン剤をのんで吐き気がでたことがある人ならこの薬をのむ1時間前に吐き気止めをのんでおくとかなり吐き気が予防できます。もしもこの薬をのんで1時間以内に吐いてしまった場合は薬をのみ直す必要があります。薬をのんでから1時間以上たっていれば吐いてしまってものみ直す必要はありません。その他の副作用として一時的に頭痛や乳房の緊満感や少量の性器出血が起こることがあります。緊急避妊ピル服用後、ほとんどの女性(98%)は21日以内に月経が来ます。大多数は予定の時期に次回の月経が来ますが、まれに遅れたり早くなったりすることがあります。

避妊ピルは、普通のピルと違って緊急避妊ピルは一時的にしか服用しないので、明らかに妊娠している人以外なら誰が使っても構いません。作用機序

避妊ピルの明らかな作用機序は不明です。受精卵が受精してから卵管の中を運ばれて子宮の粘膜の上にたどり着くまで6〜7日かかるので、その間に子宮内膜を変化させて妊娠しにくくしたり、排卵を遅らせたり、卵管の動きを悪くすることなどによって妊娠しにくくなると考えられています。

避妊ピルは中絶薬ではなく妊娠を予防する薬です。もし受精後1週間たって既に妊娠していた場合には緊急避妊ピルの効果はありません。また、たとえ妊娠の初期に緊急避妊ピルを使ったとしても胎児に悪影響はないと言われています。

避妊ピルの種類

ピルの副作用の多くは、卵胞ホルモンに関係しています。ピルの開発史はいかにして卵胞ホルモンを少なくするかという歴史でした。卵胞ホルモン剤を50μgまで減らすことに、それほど大きな問題はありませんでした。そこで卵胞ホルモン剤の用量が50μgのピルが普及しました。これが中用量ピルです。これ以上の卵胞ホルモンが必要な場合に、まれに高用量ピルも使われました。

卵胞ホルモンの用量を50μg未満にしたものが、低用量ピルです。低用量ピルの卵胞ホルモン剤の用量は、20μgから40μg程度になっています。日本で認可されているピルについていえば、30μgから40μgとなっています。卵胞ホルモン剤30μg未満のピルについては特に超低用量ピルといわれることがあります。

■黄体ホルモンの世代
ピルに使われている黄体ホルモン剤は、開発の古い順に第1、第2、第3に区分されます。使われている黄体ホルモン剤の種類で第1世代ピル・第2世代ピル・第3世代ピルに分類されるわけです。
低用量ピルの分類では、最も本質的な分類になります。

■混合ホルモン剤とミニピル
排卵後の女性の体の中では黄体ホルモン(プロゲステロン)が作られます。黄体ホルモン(プロゲステロン)は、排卵後や妊娠中に多くなるホルモンです。性周期の初期からピルとして黄体ホルモン剤を摂取すると、妊娠しているのと同じようなホルモン状態が作り出され、排卵が起きません。これがピルの基本原理です。

この基本原理からすれば、黄体ホルモン剤を摂取すれば避妊効果があるということになります。実際、そのようなピルもあるのです。黄体ホルモン単体のピルを「ミニピル」といいます。海外では、経口避妊薬としてミニピルが販売されています。日本でも、黄体ホルモン剤は使われていますが、もっぱら治療用に限られています。

ミニピルには、授乳中も使えるなどのメリットがありますが、少ない用量では十分な効き目がありません。
ミニピルに対して、一般にピルといわれている薬には、黄体ホルモン剤と卵胞ホルモン剤の両方が含まれています。2つのホルモン剤が含まれているので、混合ホルモン剤といわれます。混合ホルモン剤として使用するわけは、同じ用量でも単体で使うより効き目が強くなるからです。

■21錠タイプと28錠タイプ
ピルの製品には、1シートの錠剤が21錠の製品と28錠の製品があります。それぞれ、21錠タイプと28錠タイプといいます。

■1相性ピル・2相性ピル・3相性ピル
ピルには21錠の錠剤がみな同じ種類の製品があります。このようなピルを1相性ピルといいます。2種類に分かれているピルを2相性ピル、3種類に分かれているピルを3相性ピルといいます。